みなさん、こんにちは!
“定宿”という言葉に憧れを抱きつつも、もっと良いところがあるかも!と常に新たなホテルを探し続ける太田でございます。今回はそんな私でも、もう一度泊まってみたいと思う2つのホテルを紹介いたします。
まずは、イギリス、マーロウにある「Compleat Angler Hotel」です。こじんまりした由緒正しいホテルです。こちらはヒースロー空港まで車で30~40分の距離なので、イギリスドライブ旅行の最終目的地としました。ロンドンからも電車で1時間くらいなので、ちょっと足を延ばしてのプチ旅行にも良い場所です。
林望氏のベストセラー『イギリスはおいしい』にも登場したこのホテル。テラス席でテムズ川を眺めながらの優雅なティータイムは至福です。
ここの良いところは、なんといっても立地です。ホテルの名前が「釣魚大全」(Compleat Angler)という昔の本から付けられただけあって、目の前はテムズ川。そんな自然を感じながらも町へのアクセスは良く、メインストリートが1本の、小さな洗練された町です。公園や雑貨店、パブなどに立ち寄りながら、ゆっくり歩いて散策するのにもぴったりです。
私たちの部屋から臨むテムズ川は、ちょっとした高低差が小さな滝を作っており、散歩の後はそのザワザワと水の落ちる音を聞きながらワイン片手に読書&うたた寝。水の音ってなぜこんなに気持ちを和ませるのでしょう。
また、こちらのホテルはアフタヌーンティでも有名です。遅めの時間にいただくと、もう大満足で夕食はいらないくらい。夜は、バーに行って、お気に入りのカクテルとおつまみで十分です。
私たちが訪れたときは、テラスのある中庭でちょうど結婚式が行われていて、思い思いのおしゃれをした老若男女が数十人集まり、それは華やかでした。母と「あの帽子、素敵ね」「あのドレスはちょっと日本では見かけないわね」と出席者を眺めながら楽しくおしゃべりしていたのも良い思い出です。
ひとつ悔やまれることは、この時の私、おなかの調子がとても悪く、スコーンやらケーキやらをニコニコ頬張る母をじとーっと見ながらの旅だったこと。そんなこともあって、もう一度行ってみたいという思いが強いのかもしれません(苦笑)。今度行ったら、ぜったいに万全の体調で、アフタヌーンティも夕食もバーも堪能するつもりです。
もう一つは、13世紀の優雅な建物を改装したホテル「Palazzo Leti residenza」。イタリア・ウンブリア地方のスポレートの旧市街地にあります。ローマから車でも電車でもこちらは1時間半くらい。窓からは薄茶色の建物が点在する、緑の美しい渓谷を見下ろせます。ホテルを一歩出るとそこはもう中世の街。路地裏に入って見知らぬ場所に迷い込んだとしても問題ない、こじんまりした町です。お腹を空かして入った小さなトラットリアのレモンパスタがまあ、美味しかった。食後は、地元の若者達が「隣町で職探しをしている○○ちゃんのこと」を話している声(おそらく)をBGMに、ゆったりエスプレッソを飲んでくつろぐ、そんな地元の人たちに交じることも自然に感じられる町でした。
ホテルのスタッフもフレンドリーで、アッシジに行こうとしている私たちを止めて「アッシジもいいけど、スペッロもとってもいいわよ」と近くの古い街に行くことを勧めてくれました。実際に行ったらスポレートよりさらに小さく、中世から全く変わっていないような可愛らしい町でした。この町は、いくら“調べ好き”の私でも探せないわ~と感動しきり。ぜひ、スポレートに行った際は、こちらのスペッロにもいらしてみてください。
この2つのホテルを振り返って思うのは、「街」へのアクセスが良い場所にありながら、素晴らしい「景色」も眺められることが、私にとっての良いホテルなんだな、ということ。買い物したりお茶したり、一杯飲んだりと街ならではの楽しい時間がありながら、部屋に戻れば美しい自然が窓の外に広がる。なんて贅沢なんでしょう。どちらか1つしか選べなかったりもしますが、こんなホテルが世界にはまだまだあるのだと思うと、私のホテル探しの旅はまだまだ続きそうです。
第1回「母は旅のベストパートナー?」はこちら>>
第2回「今こそヨーロッパの田舎へ」はこちら>>
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第4回「眺めのいい部屋でシャンパンを」はこちら>>
第6回「母にとって、楽しかった旅の条件とは」はこちら>>
第7回「母との旅の食事問題」はこちら>>
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