「その人の存在があるから今の私がある」という年上の男性との恋愛には、ミモレ読者から多くの反響がありました。
今回は、結婚・離婚を経た今、改めて自分の恋愛を振り返って内省すること、そして少しずつ見えてきた次の恋に向けて語ってもらいました。

 


――ともさかさんは20代の早い時期に結婚しましたよね。当時、すでに結婚を見据えて恋愛をしていたのでしょうか?

今よりも、結婚することで周りを納得させることが必要な時代だったのかもしれません。結婚すれば、正々堂々と日常を送れるって信じていましたから。
自分ではよくわからないのですが、2回も離婚してしまったことを考えると、大人になってからは人に祝福される恋愛をしてきていないんだと思うんですよ。もちろん相手の人には感謝はしていますが、結婚に結びつく恋愛はうまくいかなかったな、って。

自分の恋愛を振り返ったときに、不安を感じていても目をつぶって、私は大丈夫、大丈夫……って言い聞かせて、自分で自分に暗示をかけることを当然としていた気がするんです。
そしてそういう恋愛をしているときって、必ず祝福されていない波動が周囲から伝わってくるんですよね。私もどこかでそれを自覚しているから、どんどん孤立していく。ものすごい悪循環。

 

人を愛するって本来、ものすごく幸せなことなのに、自分で自分の首を絞めるような選択ばかりしてきたのかもしれない。2回目の離婚を経験して以来、何年も恋愛から遠ざかっていたけど、その間に客観的に自分自身を振り返りながら、そんな当たり前のことにも気付けなかったんだなと痛感しました。

やっぱり、どこかで無理をしている自分を自覚している恋愛には限界がある。それを貫き通せたら美談にもなるけど、私の場合は突然魔法が解けてしまうような瞬間があって。許容量が超えてしまう瞬間というか。
相手からしたら青天の霹靂だと思います。「そこが好きと言っていてくれていたのに、そこを否定するの?」って感じになるわけだから、ひたすらに申し訳なかった。もう、そういう選択はしたくないし、絶対にしてはいけないと強く思っています。

 

――好きと嫌いは表裏一体って言いますよね。

“一番好きだけど一番嫌い”みたいなね。恋愛の面白さでもあり、難しさでもあるなと。

――恋愛していない自分を経験したことがなかった、というともさかさんにしては珍しく、2回目の離婚後は、まるで修行僧のようだった、とお話ししていましたよね?

自業自得なのですが、2回目の離婚は思っていた以上にダメージが大きかったんです。
自分自身への反省と後悔、子供に対しての申し訳なさと、いろんな気持ちがない交ぜになっていた。

ともさかりえさんの恋愛観「刹那的な恋、そして結婚を経た今」スライダー1_1
ともさかりえさんの恋愛観「刹那的な恋、そして結婚を経た今」スライダー1_2

そういうものと向き合って、背負って、また歩き出すために、時間が必要でした。
そういう意味で、特定のパートナーをもつことに積極的にはなれなかったし、むしろもう必要ないのかなって、この2〜3年は思っていました。
面白い女友達もいて、趣味もあって、仕事もある、それで充分だなって。恋愛に人生の豊かさを求めなくても、自分の人生を満たしていけるなって、やっと自信がわいてきた気がしています。

 
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