ノープランで後悔しないために今できること


たとえば、この流行が5年以内に終息する場合と、5年経っても終息していない場合にわけて考えてみるのです。

終息とは、厳密には、新型コロナウイルス感染症を発症する人が世界中でゼロになり人の間で流行しなくなることを指しますが、それが達成できる感染症は少ないため、ここではもう少しゆるく考えて、日本で感染者がゼロになり、流行国から来る人には検疫が課されている状態や、ワクチンが開発されて接種できるようになり、少なくとも自分は感染の心配がなくなった状態を指すことにします。

プランを考えるのに必要な情報は、自分の希望とその優先順位、そして年齢です。
では、プランの例を次に挙げてみます。全員、初めての出産の場合で考えています。

Aさん 29歳の場合 

【希望】① 子どもは少なくとも1人は産みたい 
② 2人目はできたら欲しいが、2人産むことよりもコロナ禍での妊娠・出産を回避することの方が優先。 

【プラン】約5年以内に終息した場合は終息を待ってから妊娠をする。約5年経って終息しなかった場合は、それ以上待っていると妊娠しにくくなるので、状況を見ながら直ちに妊活を始める。 

Bさん 38歳の場合 
【希望】① 子どもは少なくとも1人は産みたい 
② できれば2人目も欲しい 

【プラン】1年でも時間を無駄にしたくないので、よほどの医療崩壊がなければ、ウイルスの流行状況にかかわらず妊活を続ける。その代わり、コロナ禍でも安全に妊娠・出産を行えるように情報を集めて、流行がひどくなったときのことも想定した準備を進める。

Cさん 24歳の場合 
【希望】① 理想に近いお産ができるなら子どもは欲しいが、そうでないなら積極的に欲しくはない
② 少なくとも5年は夫婦2人で暮らしたい

【プラン】ノープランでも問題なし。流行の状況が落ち着いたら考える。

いかがでしょうか。少し単純化しすぎた例ですが、優先する希望によって選択肢が変わることが伝わったら幸いです。

ウイルスの動向は読めませんが、何人子どもが欲しいのかという希望は自分で決められますし、妊娠しやすさも年齢がわかれば予測できるため、選択肢はある程度絞られてきます。 

この例ではAさんは、2人目を産むことよりもコロナ禍を避けることを優先していますが、もし、子どもを2人産むことを優先順位の1位に考えた場合は、プランは少し変わってきます。2人目を産むときの年齢を考えて、状況を見極める期間を5年ではなく3年にし、3年経っても終息しなかったら妊娠に踏み切るというプランに変えた方がいいかもしれません。
年齢によるリミットが迫っていて、さらにどうしても子どもが欲しいという場合は、少しでも可能性を狭めないために、Bさんのような判断も大いにありだと思います。コロナ禍でも多少の不便とリスクを受け入れたら妊娠・出産は十分にできることが、この4月と5月の間に証明されたからです。 
Cさんの場合は、結論を先延ばししても何も問題ありませんよね。そもそも、Cさんのような人はこの記事を読まれないかもしれませんが、絶対に子どもが欲しくてさらに年齢のリミットも迫っているのに、Cさんと同じようにノープランで過ごしていたら、あとで後悔してしまうかもしれません。