また、転倒は思わぬ結末をももたらす可能性があります。

 

その結末の一つとして、「転倒後不安障害」という病態が知られています。これは、転んだ人がその後、再度転んで怪我をしてしまうことへの恐れから、歩くこと自体への不安や恐怖といった感情に悩まされるというものです。この不安障害は、その転倒で仮にケガや痛みがなかったとしても約半数の人に起こると知られていて、3年後にまで続きうるとも報告されています(参考文献4)

結果として、転倒後の不安は活動性の低下を招き、活動性の低下が転倒リスクの増加を招くという悪循環につながっていきます。