死んだほうがいいかもしれないと思うほどの強烈な罪悪感
 

N  止めに入る私の母がいなければ、もはやどうなっていたか分かりません。コロナ禍で家にいる時間が長いことも関係して、極端に娘へ意識が向いてしまっていたのは事実です。それに輪をかけて、家での飲酒量が増え、自制心が追いつかなくなってきたのを感じて……。

編集部 ステイホーム での飲酒量は社会問題になっているようですね。飲酒はマイナスの感情量を増大させますし。

N このままでは娘との関係も家族との関係もすべて壊れる、とさすがに思うようになったんです。時折「もう自分は死んだほうが、この子のためにはいいのかもしれない」と思うほどの強烈な罪悪感にも苛まされました。

 


これでダメなら精神科でカウンセリング
 

N そんな時、仕事にやや余裕ができ、ついに思い立って「アンガーマネジメント講習」に行こうと思いつきまして。そして、「これでダメなら、精神科へ行ってカウンセリングを受けよう」と。

編集部 そこまで覚悟を決めたんですね。

N ネットで調べて、まず驚いたのは、「アンガーマネジメント講習」のその数の多さ!
そして、東京都内の講習会はほぼ満席という状況にもびっくりしました。時節柄、対面講習がやりづらい面もあり、オンライン講習会もたくさんあったのですが、やはり最初は実際に生で講習を受けたい、と思い、平日に他県で開かれる講習会に参加することにしました。これほど「アンガーマネジメント」にニーズがあることに、まず驚き、そして同時にどこかホッとしました。

編集部 教材や講習料はどんな感じですか?

N 私が申し込んだものは講習料が3000円程度で、とても良心的でした(コースが増えると別途料金が発生します)。講習会に行く前に、ネットで診断テスト(別途2000円程度)を受けることが必須で、その結果をプリント持参で、講習を受けに行くんです。

講習会に行くと、その会には私と同年代の女性のもう一人しかおらず、余裕のある講習が受けられました。

編集部 時間に余裕があれば、あえて参加人数の少なそうな場所でのグループ講座は狙い目ですね。

N 講師はこの道7年のベテランの50代ぐらいの男性で、「アンガーマネジメント シニアファシリテーター(指導者/インストラクター)」という肩書でした。前職は、誰もが知る超有名外資系企業に勤務していたいわゆるエリートサラリーマン。彼自身が、自分のアンガーにより人生が破壊されそうになったことが、アンガーマネジメントファシリテーターになったきっかけだったそうです。

先に結論を言いますが、本当にこの講習に参加してよかったと心の底から思います。
 

次回は、いよいよ、そのアンガーマネジメント講習の中身について!
6月21日公開予定です。

構成・文/藤本容子


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