レワ子:じゃあ私が今、子供をふたりとも連れて家を出たら、長男についてだけ誘拐罪になるんですか?

弁護士:アッハッハ。すぐには誘拐罪になりませんよ。ただ長男さんの親権者は旦那さんだから、仮にレワ子さんがずっと長男さんを育てるとなっても、このままだと何かにつけて親権者である旦那さんの同意が必要になりますね。

レワ子:でも、今離婚するっていうか別れるってなったときに、長男と次男をそれぞれというのも、それは子供たちもかわいそうで。

 

弁護士:だからレワ子さんの場合は、関係解消をするのなら、子供さんをどうするのかもしっかり話し合い、場合によっては家庭裁判所で親権者変更の審判を受けるなどの検討も必要になりますね。

 

レワ子:あぁ、そうか。親権者じゃないほうが引き取ると、それが必要になりますよね。また家庭裁判所って……。

弁護士:あ、でも、それこそ今、あらためてペーパー婚姻して、もう一度夫婦ふたりの共同親権にした上で親権者を引き取る側に決めて2回目のペーパー離婚をするというのも、あり得る手続ですが。

レワ子:というか、それはもうペーパー離婚じゃないですよね。本当の離婚をするために、1回ペーパー婚姻するとか、バカみたいな。

弁護士:ね、不合理でしょう。

レワ子:私、何で夫婦別姓で、事実婚とか思ったんだろう。

弁護士:事実婚の夫婦の問題というのは、法律があらかじめ枠組みを作ってくれていないので、夫婦でしっかり話し合うのが大事なんですよね。