「自分磨き」というと、欠点を克服したり、身だしなみを整えたりすることに目を向けがちですが、実際に幸せになるために磨いたほうがいいことは、別のところかもしれません。
幸せになるための「自分磨き」には、どういったものがあるのでしょうか。


自分磨き1:自分の長所、特技を高める

 

多くの人が欠点を直そうとしては、挫折してしまうものです。それは、欠点が“その人の本質(性格)”と繋がっているからです。例えば、ガサツさは、その人の大らかな性格から出ていることもあります。
欠点を直すことは簡単なことではないし、苦しいもの。しかも、歳を重ねれば重ねるほど、難易度は上がってきます。
もちろん欠点を克服できるのであれば、したほうがいいですが、それよりも「自分の魅力を上げる」のに効果的で簡単なことがあります。それは、「欠点を上回る長所と特技を身につける」ことです。その魅力が、欠点をカバーするのです。
人はトータル的に相手の魅力を見るところがあるので、長所や特徴を磨くことで、たとえ欠点があっても、「しょうがないな」と大目に見てもらえるようになることは多いのです。

 

自分の長所、特技を理解するためには、「自分をよく知る」必要があります。まずは、紙に自分の長所や特技を書き出してみるといいでしょう。
「人からどう見られているか」を重視しがちですが、他人は自分の一面しか見てくれていないことが多いもの。だから、他人が理解してくれていないことでも、自分はそうだと思えることであれば、それも書きましょう。その「自分が自覚している長所、特技」を磨けばいいのです。

優しいところが長所だと思うのであれば、「本当の優しさは何か」までとことん学び、磨いていくといいでしょう。「正義感のあるところ」であれば、「本当の正義とは何か」まで考えてみましょう。より本物に近づけば近づくほど、人として深みが出てきます。
特技の場合は、その能力を「人に役立てるためには、どうしたらいいのか」ということを考えてみることが大切です。「お菓子作り」が得意なら、ちょっとしたときに人にプレゼントをしたら喜ばれるし、「文章を書くこと」が得意なのであれば、ブログなどで面白い小説や人が参考になるような文章を書いてみるのもいいでしょう。

人は、自分のいい部分を磨くほどに輝きます。なによりも得意なことなので、自分自身もやっていて楽しいはずです。だから、「欠点を直す」という自分にとって不得意なことをどうにかしようとするよりも、より容易に自己を磨くことができるのです。
自分の長所、特徴を磨いていくと、自己肯定感が高まっていきます。そうすると、雰囲気にも変化が出てくるので、周りの人の反応や環境もいい方向に変わってくるでしょう。

何か1つのことをとことん極めていくと、人生において大事なことを学べることがあります。例えば、「植物を育てること」や「そば打ちをすること」といった、一見、関係のないことであっても、それぞれの行為を突き詰めていくと、人生の真理が見えてことがあるのです。
結局、私たちが人生において学んでいくべきことは、共通しています。それは、どんな職業であろうと、どんな趣味であろうと、極めていくと同じ真理に行きつくことがあるのです。
例えば、仏教においては「諸行無常」「諸法無我」「一切皆苦」「涅槃寂静」という四法印があります。私なりの解釈でいうと、これらは「あらゆるものは、常に変化していること」「すべてはつながり、影響し合っていること」「物事は思い通りにいくことばかりではないこと」「欲望に負けなくなると、心が平穏になること」ということです。どんなことでも極めていくと、このようなことを感じやすくなることはあるのかもしれません。
だから、楽しみながら、とことん特技を磨き続けることは、人生において有意義なことなのです。

外見を磨くことは素敵なことですが、自分磨きをすることでより幸せになりたいと思うのであれば、「内面を磨くこと」も大切です。
しかも、内面を磨くと、自然と外見が変わってくることがあります。どんな思考を抱くのかによって、行うことが変わってくるからです。例えば、「自分を大切にしよう」と思えるようになると、身だしなみにも気を付けるようになりますしね。
「ものの考え方を磨く」のは、幸せになるために重要なこと。それについては、次のページで紹介します。

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【漫画】彼女が「自分磨き」を始めて気づいたこと
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