雅子さまの公務での涙をどうやって禁じ得るのか

写真:毎日新聞社/アフロ

雅子妃は、東日本大震災の被災者の話を聞きながら涙ぐみ、また障害者福祉の式典で、福祉啓蒙作文の優秀賞を受賞した小学2年生の作文の朗読に、大粒の涙を流しています。いずれも思いが込み上げ堪えきれずに見せた涙。これをどうやって禁じるのでしょうか。

 

実は、雅子妃について「障害者や高齢者の方々の元を訪れることが苦手である」との主旨の報道がなされたことがありました。おそらく体調がすぐれずに、そうした公務を休まれたことがあったのは確かなのでしょう。でももし本当に苦手意識を持っているのなら、こんなふうに温かい涙を流したりもしないはず。

涙は不思議なくらい、その人の本質を誠実に伝えてくれます。世間にある意図的な誤解を、はっきり否定する状況証拠ともなるくらい。

涙についての研究は、実のところまだまだ結論付けられていない説がたくさんあると言われます。

例えば、涙を流すと副交感神経が優位になってリラックス状態となり、ストレスが軽減されるのは紛れもない事実ですが、涙にストレス物質が溶け込んでいると言う説は、なかなかデータが取れないということで、次第にトーンが弱まっているのだとか。