(笑)は本当に笑いながら書いてるときだけ使う


省略符「……」やダッシュ記号「――」などは、語尾を省略し、余韻をもたせて意味深に終わらせることができるとても便利な記号です。その分、頼りすぎに注意しましょう。

例)
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「――」や「……」を使ったことで、なんかいいこと言えてそうと思考停止してしまうことが。1つの段落の中に、二度も三度も出てくるのは曖昧に終わらせすぎですね。どちらかを最後まで言い切る、具体的に言い換えるなど、安易に「……」に逃げてないか再考しましょう。

同じく(笑)や(涙)、(汗)なども、語尾を言い切らずに表記に逃げてしまっているパターンも。主に自虐的に使うことが多いと思うのですが、書き手が思っているほど読み手は笑えないもの。多用しすぎると読み手をシラけさせかねません。

 

偉そうに見えないために、本当は笑ってないけど、テヘペロ的な意味でつける(笑)(汗)ってあると思うんです。私もつけたい気持ちは山々だけど、読み返して外すことも多いです。

 

(笑)は、本当に書きながら思い出し笑いが溢れてしょうがないようなときだけ使う、(汗)=「思い出しても冷や汗が出ます」と書き換えてみる、1つの段落の中に1つまでにする……などなど、自分の中のリライトのルールを決めるといいと思います。

「……」も(笑)も使ってはダメとは思っていません。内容やご自身のキャラクター、媒体のトーン&マナーにふさわしいか、もっとほかの言い方ができるのに記号に委ねて逃げてないか、ぜひこだわって言い換えてみてください。

ちなみに今回のタイトル、もともとは

“約物依存”にご注意を!「…」(笑)など使い方のマイルールを設けよう【WEB文章術】

とつけていました。
“約物依存”の“”は一般的な表現ではないけれど特別に強調したいときの“”、【】は連載タイトルを囲うもの、と使い分けています。しかし、一つのタイトルの中に“”と「」と【】と!と…と(笑)と6つも約物が出てきて、過剰使用もいいところです。(笑)で終わりたいところを我慢して、ダメな例ですね! と締めくくりたいと思います。
 

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