パリ在住のミモレブロガー大熊洋子さんが、冬から春への端境期におすすめしたい重ね着コーディネートを紹介します。

 

春節に、世界に散らばる友人からお祝いのメッセージが届いた。

旧正月のタイミングにもう一度「おめでとう」と言えるのは、単純に気分が華やぐ。イラン人の元同僚に言わせると、彼らの新年は三月の春分にあるんだとか。

二度でも三度でも、ピースフルな言葉を、何度でも声に出して言いたい。

世界には、自分と違うリズムで生活をしている人達が居る。移民国家のフランスで暮らし、ダイバーシティ(多様性)という言葉が、自分の血となり肉となった事を、心底誇らしいと思った。

 

待ち合わせ迄の、ちょっとした空き時間に、久しぶりに馴染みのブティックに入った。そこには、コットン、リネンやシルクなどの春物が、軽やかに、気持ち良さそうに存在していた。

 

あ、春!

極寒の二月に、一瞬、清々しい、あの桜の季節にトリップした。ファッションのパワーに感動し、暫く動けなかった。

 

そんな訳で、今日のコーデに予定していた重いウールのコートを脱ぎ捨て、端境期の定番はトレンチコートを手に取った。

これだけではどう考えても寒いから、そんな時の必殺技、ライダースを仕込んで調整をする。

 

レザーは、風を通さない。素材自体はひんやりとしているけれど発熱性があり、身につけた途端、体温をキャッチしてジワジワと暖まる。コート下にすると、インナーダウン以上の威力を発揮してくれるお役立ちアイテムだと思う。

旧正月に敬意を表し、赤いアイテムをひとつ。気持ちをリセットして、よーいドン! 私は今日、再スタートを切ったよ。

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