自分が歩んできたキャリアに自信が持てない。今の仕事を続けるべきか迷っている。そんな方は、転職活動のマストアイテム「職務経歴書」と向き合うことで、悩みが軽くなるかもしれません。この連載では「職務経歴書 添削サービス」を体験した、異なるキャリアを持つ女性3人のカウンセリングの様子を取材。三者三様の「職務経歴書」完成までの過程からは、あなただけのキャリアを慈しみ、肯定していくためのヒントが見つかるはずです。
カウンセリングを務めたキャリアコンサルタントの島谷美奈子さんの言葉を中心に、今回も非正規雇用・Kさんのキャリアを紐解きます。
・いかにして「業務をやり遂げたか」に着目を
・「自己PR」にキャッチをつけるヒント
・添削アドバイスでKさんの「職務経歴」「自己PR」はどう変わった?
Warisの「職務経歴書 添削サービス」とは?
会社員、フリーランス、離職中など、それぞれの立場に合わせて、女性のキャリアと最新の求人・転職市場に詳しい経験豊富なキャリアカウンセラーが職務経歴書の添削を行い、女性ならではの多様な経験や強みを言語化します。60分間のオンラインセッション付き。詳しくはこちら。
\相談者/
Kさん(50代)
派遣社員またパートタイマーとして事務職を中心に社会人経験を積み、短期派遣も含めてこれまで約15社を経験。専門知識が問われる仕事も自ら学ぶことでカバーしてきた。60歳になっても働き続けることを前提に、現在も資格取得の勉強を続けている。
●応募の動機は?
「職歴が派遣かパートばかりです。契約社員などの求人に応募しようとしても、派遣だと職歴として扱ってもらえないことも。派遣社員やブランクがある人は、転職活動で何を強みとしてアピールすればいいか知りたいと思い応募しました」
「実績」を知ることで時給アップ交渉にも使える
非正規雇用の経歴のみという方でも、職務経歴には「実績」を書いていただくと、採用担当者への訴求力がアップします。箇条書きではなく文章で、自分の仕事がもたらした結果や効果を記載していきます。
ですが、非正規雇用の方は評価面談などの機会がない場合も多く「具体的にどのような点が職場で評価されているか」を実感しづらい、という背景があります。そこで重要になってくるのが、自分自身の手で行う「実績の棚卸し」です。
実績は、必ずしも華々しい成績や成果を入れる必要はなく、「周りから褒められたこと」「自分で頑張ったこと・工夫したこと」でも問題ありません。この仕事ではどんなことを頑張ったか、一つひとつのエピソードを振り返ることができれば、自分だけの実績も書き加えることができるはず。
非正規雇用でも、時給をバンバン上げていく方は、ご自身の実績を会社に主張することが上手だったりします。つまり実績を自覚することは、今の職場での「時給交渉」にも使えるということ。年齢を重ねても求められ続けられる人材であるためには、自分の仕事ぶりをきちんと周囲にアピールすることも大切だと思います。
\カウンセラー/
株式会社Waris
島谷 美奈子
20年以上にわたり人材ビジネス業界にて人材活用支援・キャリア支援に従事。若手からシニア層まで延べ6000名以上のカウンセリング実績を持つ。現在は、再就職セミナー・キャリア開発セミナー講師、職場環境改善推進などに従事。2021年法政大学大学院修了。専門はサステイナビリティ学。国家資格キャリアコンサルタント、プロティアン認定ファシリテーター、プロフェッショナル&パラレルキャリア支援アドバイザー。