笑福亭鶴瓶さんのスゴイところ


鶴瓶さんが誰に対しても分け隔てなく接することができ、ファンへ直接お礼の電話をすることでも知られています。
実は、私がデビュー本『恋愛の青い鳥』(TWJ刊)を出版した時に、少し鶴瓶さんについて触れさせていただいたので、本をお送りしたことがありました。
そうしたら後日、鶴瓶さんが直々にお電話をくださっていて、留守番電話に「笑福亭鶴瓶です」とメッセージが入っていたのです(その後、かけ直して、少しお話をすることができました)。
駆け出しのコラムニストにお電話をくださるなんて、びっくりしました。

それから3年後に、別の仕事で鶴瓶さんをインタビュー取材する機会がありました。当時のことをお話したら、なんと! 覚えてくださっていたんです。
「俺は、そういうのは、忘れないのや」と。
素敵すぎます! ますますファンになりました。

 


人を見る目が優しい


鶴瓶さんは、「鶴瓶噺(つるべばなし)」という身の回りで起こった出来事を面白く話す独自の話芸があります。
以前、「どうしてそんなに鶴瓶さんの周りには、面白い出来事が起こるのか」と聞いてみたことがありました。
そうしたら、「ちょっとしたことでもオモロイと思う気持ちは大切。真面目に突き進むだけでなく、俯瞰して『オモロイなぁ』という見方をしないと行き詰まってしまう。心のどこかでふざけているところもあったほうがいいんですよ」と。

たとえ相手にちょっと欠点があっても、「人間らしくて面白いなぁ」と思えたら、人を許せるようにもなるもの。
自分の心の在りようで、世界の見え方は変わってくるのです。

仕事で「人を傷つけないこと」を判断基準にしている


「鶴瓶の家族に乾杯」(NHK)は、放送開始25年を迎える人気番組です。鶴瓶さんは、素人の人が出る番組では特に、「相手を傷つけないこと」を大切にしているそうです。
どんなに面白いシーンだったとしても、「誰かが傷つきそうな部分は、カットしてもらうようにしている」と。

また、番組に出てくれた人に対しては、「何かあったら僕のほうに言っておいで。絶対に対処するから」と伝えて、テレビ局任せにしないことを心がけているのです。
こういう気遣いと思いやりがあるからこそ、ここまで支持され、国民的番組になっているのでしょう。

実は、鶴瓶さんを通して、「多くの人から愛される人ができていることは何なのか」が、分かったような気がしました。
それについては、次のページで紹介します。