失語症の原因と対策、予防方法


碓氷 ちなみに失語症の原因って、脳梗塞や脳出血など、脳の血管の問題になりますか?

 

山田 脳出血や脳梗塞は、ともに脳の血管の問題ですが、血管じゃなくても脳の感染症、アルツハイマー病など、血管と関係ない病気でもこういうことはあります。いろんな原因があり、原因によって治るもの・治らないものがあります。

碓氷 なるほど。では予防としてはどうしたら良いでしょうか?

山田 失語症も原因によって様々なので、予防も原因次第で様々、ということになります。ですが、最も多い原因である脳梗塞については、脳梗塞の原因であるような生活習慣病を防ぐということが脳梗塞の予防に直結してきます。
すなわち糖尿病を防ぐ、高血圧を防ぐ、コレステロールをしっかり下げる、禁煙、ですね。こういったことが脳梗塞予防に繋がってくるわけです。

碓氷 なるほど。脳梗塞や脳出血ですと男性に多い印象がありますが、女性にも多いのですか?

山田 そうですね。女性にも多い病気になります。特に高血圧というのは性別に関わらず日本人に非常に多い病気です。喫煙は男性に多いですが、糖尿病や肥満も性別に関係なく気をつけていかなければいけないですよね。

碓氷 なるほど、わかりました。失語症という症状に関しては分かりましたが、原因は様々ある、というようなお話でした。しかし、病気って本当に色々ありますね。

山田 そうですよね。身近な例で言うと、例えばiPhoneが壊れたということをイメージしてみて下さい。iPhoneが動かなくなったといっても、原因は様々ですよね。その原因を直さないとiPhoneはまた動くようにならない。それと同じように、同じ症状を見ていても、実は原因は様々なんです。
ですので、あくまでしっかり原因を突き止めてそこにアプローチしなければ、症状も良くならない。一つの症状を見て、探っていき、原因がどこにあるのかを見出す。これが私たち医者の仕事の一つなんです。

碓氷 なるほど。出てきた症状を治すのが医者の仕事だと思ってる人も多いかもしれません。

山田 そうですよね。簡単に症状が治せればいいんですけど、原因によって治療は様々なので、間違った治療を施しても結果、治らないということになってきます。ですから、原因を突き止めるということがすごく大事なんですよ。

碓氷 わかりました。どうもありがとうございます。今日は失語症について、山田悠史先生にうかがいました。これからも週に三回、山田悠史先生が、健康に関する情報を音声で発信してくれます。ポッドキャスト、Voicyのチャンネルをフォローしてみてください。
 

構成/新里百合子

 


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