2003年からヤングマガジンで連載が始まり、単行本が累計1400万部超えというCLAMPの人気コミック『xxxHOLiC』。この度、実写映画化され、4月29日から映画『ホリック xxxHOLiC』が公開に。監督を務めたのは、『ヘルタースケルター』や『Diner ダイナー』など、過去にも漫画原作の実写化を何度も手掛けたことがある蜷川実花さん。約10年前に原作漫画を読み、ビジュアルの美しさや、作品のテーマ性に惹かれて「映画化したい!」と切望。脚本を創り上げるのに難航し、10年もの月日を経てようやく公開にたどり着きました。

©2022 映画「ホリック」製作委員会 ⓒCLAMP・ShigatsuTsuitachi CO.,LTD./講談社

心の闇に寄り憑く“アヤカシ”が見える孤独な高校生四月一日君尋(わたぬき・きみひろ)役の神木隆之介さん、対価の代わりに人の願いを叶えるという“ミセ”の女主人・壱原侑子役の柴咲コウさんがダブル主演。四月一日の同級生で弓の使い手である百目鬼(どうめき)静役に松村北斗さん、同じく同級生で謎を秘めた美少女・久軒(くのぎ)ひまわり役に玉城ティナさん、四月一日を襲う妖艶な悪女・女郎蜘蛛に吉岡里帆さん、女郎蜘蛛を慕うアカグモに磯村勇斗さんと、豪華で個性的な俳優陣が集結しています。

蜷川実花監督作品に初出演となる神木隆之介さんと、映画『Diner ダイナー』に出演経験がある玉城ティナさんがミモレのインタビューに応じてくれました。

 

原作のビジュアルに近づけるため、
もっともこだわったのは?


神木隆之介さん(以下、神木):実花さんにお会いする前は、あの独特な実花さんならではの美しい世界観を作れる人はどんな個性をお持ちなのか、怖い人なのかな、怒られたりするのかな、と思っていました。でも、全然そんなことはなくて、めちゃくちゃ優しくて、常に笑顔で周りを明るくしてくれる方でした。僕がこのお話をいただいた時、特に個性もないからあの世界観に合わないんじゃないか、と思ったんですよ。僕自身はわからないので、映画が公開されてから、みなさんがどう思うかがすごく楽しみではありますね。

 

玉城ティナさん(以下、玉城):いやいやいや、この作品が実写化されて四月一日役は絶対神木さんでしょ、ってみんな思ってますよ! 柴咲さん、神木さんが主演の蜷川版ホリックというのは固まっているなと私は勝手に安心していました。蜷川さんの作品には何作か出演させていただいていますが、私も監督に怒られたことがないし、常に味方でいますよ、というスタンスが見える方なので、やりやすいです。ファミリー感のある現場だと思います。

出演に当たって、原作のキャラクターのビジュアルに近づけながら、役づくりをしていったとか。

神木:四月一日は原作と映画とではキャラクターが結構違うのでどうしようかなという葛藤はあったんですけど、漫画に似させるため、前髪のかかり方は気にしました。僕、自分の前髪担当だったんです。普段はメイクさんに任せきりですが、ヘアアイロンを借りて自分で前髪を伸ばして、目が見えるようで見えなくて、でも見える風の前髪は自分で作ってました。こんな経験は初めてです。

 

玉城:私も原作のひまわりというキャラクターにどれだけ寄せるかはすごく大事にしていました。制服もかわいかったですし、フィッティングしてサイズも完璧に合っていました。ツインテールにするとひまわりに近づけた感じがしました。蜷川さんのメイクや衣装の力が、役者にとっても演じやすい一つの軸になるんじゃないかと思います。

 
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