『ティファニーで朝食を』の夜会巻きは工芸品級の美しさ


迷いに迷って、もう一作、やっぱり髪型的に外せないのは、この映画かなと。『ティファニーで朝食を』です。

 

ファーストカット、ティファニーの前でクロワッサンを頬張るシーンは、全世界的にめちゃくちゃ有名で、この時着ていた、ジバンシーのリトルブラックドレスは世界で一番有名なドレスかもしれない。

そう、もちろん、このドレスも美しいのだけれど、同時に注目してほしいのが、夜会巻きですよね。もう、これ以上完璧な後ろ姿&横顔の夜会巻きはないんじゃないかと思うくらい。美しい。もう、これ工芸品だよ。

これでもかと盛り上がった夜会巻きの形自体も美しいのだけれど、すさまじいなと思うのが、メッシュのグラデーション。かなり太めのメッシュなのに、オードリーの手にかかると(髪にかかると)、全然下品じゃない。まとめ髪の毛流れが、より美しく際立ちます。

この映画が公開される前年、日本ヘアデザイン協会が初の欧米美容業界視察団を派遣したと言われています。ヴィダル・サスーン氏が活躍するのも、この頃から。
ここから、日本にも欧米カット&ヘアカラーの文化が輸入されてくるわけですよね。時代の先端です。

ところで、この映画で私が好きなのは、アイマスクをした寝ぼけ演技のオードリー。ダウンスタイルでもやはり、このメッシュがきいてて、寝起きなのに可愛いんですよ。ギャップ萌えします。

ラストは、3作品一気にご紹介。
ひとつの映画の中で、くるくると髪型が変わるのが、オードリー作品の醍醐味でもあったりしますよね。