28万人フォロワーを誇るYouTube「GOROGORO KITCHEN」のMamikoこと井筒麻三子さんが、パリ暮らしの魅力を伝えます。

 

8月に入り、パリはすっかりゴーストタウン化しています。いや、さすがにそれは言い過ぎのきらいがありますが、とにかく人を見かけません。特に我が家の近所はパリのベッドタウンなので観光客もおらず、その現象が顕著です。土曜日の10時に近所のマルシェに出かけたら、私ともう一人しかお客さんがおらず、向かいから歩いてきたおじさんが“Personne dans la rue!”（道に誰もいない！）と繰り返し叫んでいたほど……。ま、別に叫ぶ必要はないんですが。

セーヌ川沿いには夏の名物、パリプラージュ（パリのビーチ）がオープン中。観光客が沢山来ているので、パリ中心部はそれなりに人がいます。

7月14日はフランスの革命記念日であり、国を揚げて盛り上がる祝日。そしてこの日は、ヴァカンスの始まりをも意味しています。私がこの国に来て厄介だわ〜！　と思ったことのひとつは、この7月半ばにしてみんながみんな「休みまーす」と言うスタイル。日本の感覚で7月後半に仕事先へ連絡をしても、「夏休みで、8月24日に戻ります」などという自動返信が戻ってくるばかりなのです。

革命記念日のパレードを見に行く人で、シャンゼリゼ通り近くは毎年大混雑！

パリに来た当初はそんなシステム？　を知らなかったので、予定していた返事がなくて焦ったり、これじゃ仕事が終わらない！　と青くなったりしたこともありましたが、段々「そう言うもんだから仕方がない」と諦めの境地に。こちらも前もって仕事を進めたりと、何となく合わせられるようになりました。さらに、夏を目一杯楽しむフランス人の姿を見ているうちに、自分ももっと夏を楽しめば良いのでは？ と気持ちが変化したのです。

フランスは年に５週の有給休暇が法律で保障されているので、大概のフランス人は夏、３〜４週間の休みを取っているよう。「そんなに長く旅行するなんて、お金かかるのでは？」と思いますが、そこは倹約家のフランス人。ヴァカンスは長くても、意外とお金はかけないんです。

フランス人はヴァカンスにいくらかける？