「よい注意」と「悪い注意」がある
危ないことへの注意の仕方は、状況にあわせて注意の仕方を、「即時注意」と「考えさせる注意」の2種類を使い分けています。
例えば、もし、子どもが机の上に立ったのであれば即時注意です。万が一、転んで打ち所が悪ければ、命の危険があるからです。
一方で、危ない可能性がある行動をこれからしようとしている時は、子どもに、どういうリスクがあるのかを考えさせて、そのためには何をしたらいいのか? を考えさせる注意をしています。
例えば、教室で使っている荷物が多い時に利用するトレーを重ねて、跳び箱遊びをしようとしていたとします。跳び箱遊び自体は、特に危険な遊びだとは判断していませんが、危ないのは遊ぶ場所です。
跳び箱を壁ギリギリに設置し、まさに跳ぼうとしている時に、「ちょっと待って!」とひと声かけます。さて、皆さんだったら、次にどういう注意をしますか? よい注意と悪い注意とを考えてみてください。
×「ちょっと待って! 跳び箱を跳んだら、壁にぶつかって怪我するでしょう。もう少し壁から離して遊びなさい」
(起こりうるリスクを細かく説明し、何をすべきかを全て指示する)
〇「ちょっと待って! 跳び箱を跳んだら、どうなるかな?」
(子どもに自分で判断し、考えて行動をするように促す)
悪い注意をし続けていると、子どもが注意されることに慣れてしまい、大人の注意を右から左へと聞き流してしまう子になってしまいます。ますます親の注意の頻度が高くなっていく、負のスパイラルに陥っていきます。
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