人生の後半期において本当に必要なものとは?


「〇〇さえあれば一生安泰」──先行き不透明な今の時代、多くの人がこの「〇〇」を見つけようと必死になっていると思いますが、果たしてそんなものは存在するのでしょうか?

 

一時期「老後には2000万円の貯蓄が必要」という言説が話題を呼びましたが、昨今の物価高騰を見ると、いくら貯蓄があっても不安は払しょくできない気がしますよね。

そんな中、人生の後半期に必要なのは金融資産や不動産といった「有形資産」よりも、健康な心身、頼りになる人脈、他人を気持ち良くさせる個性といった目に見えない資産=「無形資産」であると唱えたのが、ベストセラー『女性の品格』の著者としても知られる坂東眞理子さんです。

坂東さんの近著『女性の覚悟』では、これから無形資産が必要になるであろう40~50代女性向けにその重要性を説いていますが、男性である筆者も何度もうなずいてしまうほど説得力があり、これからは無形資産に投資していこうと強く思いました。

今回は『女性の覚悟』をベースに、今の40~50代女性を取り巻く状況や無形資産が重要な理由などを、坂東さんへ直接うかがいました。

 

坂東眞理子(ばんどう まりこ)さん
昭和女子大学総長・理事長。1946年富山県生まれ。東京大学卒業後、総理府入省。95年埼玉県副知事。98年オーストラリア・ブリスベン総領事。2001年内閣府初代男女共同参画局長を務め03年に退官。04年昭和女子大学教授、同大学女性文化研究所長。07年に同大学学長、14年理事長、16年から総長。著書にデビュー作の『女性は挑戦する』、320万部を超えるベストセラーの『女性の品格』のほか、『70歳のたしなみ』『幸せな人生のつくり方』など多数。