当時はいくら身長が高いとはいえ、「小学生と信じてもらえない」とまでは思っていませんでした。でも今思えば、運転手さんが大人料金を求めてきたのも無理もないなと思います。小学生なのに、周囲には「高校生にしか見えない」と言われるほど、顔も大人びていたんです。

そうして小学校入学から卒業まで、男女合わせても学年で一番身長が高いポジションを守り抜き(不本意ながら)、小6時には166cmに到達しました。

高身長を隠すため、いつのまにかついた「猫背」のクセ


組体操ではいつも一番下の「土台」のポジション。発表会のダンスでは「バランスの問題」と身長が低い子がセンターで、筆者はいつも端っこ。体育の時、背中合わせで相手を持ち上げる準備運動があると思うのですが、筆者は身長の高さゆえに持ち上げられても足が地面についたまま。運動会のあらゆる種目で(ボールをはさんで運ぶ競技など)、ペアの子と身長差がありすぎて、うまくいかないこともしばしばでした。

 

身長が高いのが嫌なんて贅沢な悩み、と思われるかもしれませんが、子どもとは残酷なもので、男の子に「デカ女!」と言われることはしょっちゅう。田舎あるあるに突然知らない人から話しかけられるというのがあるのですが、おじさんから悪気なく「デカいなあんた!!」なんて言われたこともあり、そのたびにひどく傷つきました。

筆者は中学生になっていじめに遭ったのですが、席替えで前の席になると、後ろの席のいじめっ子に「前の人がデカくて黒板が見えませ~ん」と大声で言われ、それからずっと猫背になるクセがついてしまいました。

 

最近では身長が高い女の子も珍しくありませんし、都会は人口も多いので、そこまで目立つこともない傾向にあります。ですが筆者が育った田舎では、166cmの女子小学生は相当に珍しい存在で、いろんな人にびっくりされたり、からかわれたりしたものでした。