歯周病の15年あとに認知症がやってくる

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アミロイドβが脳内に溜まって認知症を発症するまでには、15年ほどかかると言われています。歯周病を発症する人の年齢のピークは40代後半から60代にかけて。アルツハイマー型認知症の患者さんの数は70代から急増しますが、まさに歯周病罹患のピークの年代の15年ほどあとと重なっています。

このことからも、歯周病とアルツハイマー病の関わりが推測されます。

 

また、米フロリダ大学のLakshmyya Kesavalu(ラクシュミヤ・クサヴァル)氏などの研究グループが、アルツハイマー型認知症で亡くなった人の脳を調べたところ、歯周病の原因菌のリーダー格であるプロフィロモナス・ジンジバリス菌が出す毒素、リポポリサッカライド(LPS)が高頻度で検出されました。一方、アルツハイマー型認知症を発症していない人の脳からは、LPSは検出されていません。歯周病がアルツハイマー型認知症に影響を及ぼしていることがはっきりとわかったのです。