しかし、これからの時代に求められているのは「自分」がある人。現実がどこまで追いついているかという話はありますが、この一点だけはほぼ間違いがないと思います。働き方も仕事の内容も、社会の大きな潮流として「ルールで縛るより、一人一人の意志と判断を重視する」という方向に進んでいっているように見えます。

娘さんの、意志が強く「自分」をしっかり持っている人間性は間違いなく武器になるはず。大人になってから鍛えようと思ってもなかなか難しい部分だと思うので、すでに持っている娘さんはかなりアドバンテージがあるのではないでしょうか。

一方的な否定ではなく、前向きな提案を

 

しかしもちろん、理想と現実は違うことも多いでしょう。入社するまで目にしていたこと・聞いていたことが、会社の中に入ってみると全然違っていたり。「強い」若者が、組織のルールや慣習、年長者の圧で攻撃されたり。いろいろなサプライズが、娘さんを待っていると思います。

 

親として、そういうショックを事前になるべく和らげてあげたいと思うのは自然なことです。傷つかないように、病まないように、できることがあるならしてあげたい……そんな風にサポートしてくれる人が周囲にいることも、娘さんの武器の一つですね。

ポイントは、娘さんへの伝え方なのではないでしょうか。

「そんな派手なメイクだといじめられるからやめたら」
「若者が偉そうにものを言うと嫌われるよ」
「あんまり夢見ているとガッカリするよ」

そんな風に一方的に否定するのでは、娘さんの良さが潰されてしまいそう。それよりも、たとえばこんな感じはいかがでしょうか。

「社会人になったら、仕事相手や内容を理解した上で、メイクや服装をどうしたいか考えるといいんじゃないかな」
「あなたは主張したいことがたくさんあるタイプだから、伝え方や話し方について勉強するといいかもね」

前向きな提案型の声かけです。娘さんの良さをよく理解しているマリさんだからこそ、その美点を踏まえて効果的な働きかけができるのではないかと思います。そして言わずもがなですが、社会に出た後の娘さんの挫折や葛藤もあたたかく見守ってあげてください、


可能性のかたまりであるハタチの娘さんの将来に、幸あらんことを! 応援しています。

皆さんのモヤモヤ話を教えてください!

職場や家庭で、イラっとしたけど言えなかった、違和感を感じたけど言葉にできなかった、モヤモヤしているのは私だけ? と思った経験がありましたら教えてください。エピソードを掲載させて頂く際はミモレの会員ニックネームではなく、仮名でご紹介します。皆さまからのエピソード投稿をお待ちしております。

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〔ミモレ編集室〕は、ミモレのオフィシャルコミュニティです。「好きを伝え、つなぎ、つながる」をキャッチフレーズに、〔ミモレ編集室〕メンバーの一人一人がこれまでに培ってきた美意識や好きなこと、最近気になっていることなどを自由にシェアし、繋がる場です。

文/梅津奏
作画/Sumi
構成/山本理沙

 

前回記事「“頼られキャラ”に疲れた時の対応。「私たちの代わりにお願い!」...って、なぜ私一人で戦うの?」はこちら>>

 
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