転職して成功した人、失敗した人がいます。でも、現状を変えるためにチャレンジすることは、悪いことではありません。
特に「歳を重ねると、転職(再就職)は難しい」と考える人は多いものですが、なかには、40、50代で転職(再就職)し、「天職に出合えた」という人もいます。
35歳以上で転職(再就職)するのは、難しいものなのでしょうか? 「幸せな働き方」とは、どういうものなのでしょうか?

 

意外と多い!35歳以上での転職(再就職)経験

 

40、50代の女性が多いmi-mollet(ミモレ)読者に、「転職(再就職)をしたことがあるのか」についてアンケートをとったところ、約6割の人が転職(再就職)経験を持ち、そのなかの約7割の人が「35歳以上での転職(再就職)」でした。
彼女たちは、どんな転職(再就職)をしたのでしょうか? 
 

異業界&異業種&未経験の仕事に転職(再就職)したケース


・IT関係からアパレル販売に転職した。
・金融機関の融資事務を辞めて、派遣会社の相談窓口の仕事に転職した。
・小さな飲食店で調理の仕事に就いた。調理担当は初めて。
・半導体関係の仕事から、トラックドライバーになった。
・40歳のときに金融から医療関係に、さらに49歳のときに同じ医療関係に転職した。
・パートだが、歯科助手の仕事を始めた。
・41歳のとき、一般事務のパートから運送会社の正社員になった。
・資格をとって、エイジング関連のプランナーになった。

など。

歳を重ねたら、「今までのキャリアを生かした仕事を」と考える人は多いので、アンケートの回答でも、「同業界・同業種・キャリアありの仕事」に転職(再就職)した人は多数でした。
でも、意外と「異業界・異業種・未経験の仕事」に飛び込んだ人も少なくありませんでした。

大企業の場合は、人事部による「採用基準」をクリアする必要がありますが、個人経営や小規模の会社の場合は、経営者次第のところもあるので、未経験者でも「相手の人柄を見て採用」なんてこともあり得ます。実際に、就職では実力だけではなく、その会社との縁や相性というのもありますしね。

基本、転職(再就職)には「若さ(体力)、キャリア、実績があること」が求められることが多いですが、確率が低いからといって諦めてしまうのは、もったいないことも。
たとえ99%の確率で無理であっても、自分は残りの1%側かもしれないからです。自分はいつも「確率の高いほうにしかいない」なんてことばかりではないのです。
 

「キャリアとして役立つ部分」が共通していることも


特殊な専門職でなければ、キャリアとして役立つ部分が共通しているところもあるので、採用してくれる会社はあるかもしれません。
たとえば、私の周りでは、イベントの司会業から、営業職の仕事に就いたアラフィフの友人がいます。彼女は上品な雰囲気があり、話し上手で説得力があるので、営業成績が好調というのもうなづける話です。

逆に、特殊な専門職に転職(再就職)したい場合は、「資格をとる」ことで可能性は高まります。ただし、難易度がそこまで高くない資格の場合は、どこまで「その資格をもっていること」を重視してくれるのかは、会社によっても違ってくるでしょう。
とはいえ、なかには、未経験から「トラックドライバーになった」「歯科助手の仕事に就いた」という人もいるので、興味のある仕事内容で求人を出していたら、ダメ元で飛び込んでみると、意外とチャンスをつかめることもあるかもしれません。

また、一般事務のパートから運送会社の正社員になった人がいるように、業種によっては、「今まで正社員になったことがない人でも、“正社員として採用してくれやすい会社”がある」というのは、たまに聞きます。もし正社員になりたいのであれば、探せば道はあるかもしれません。

ただし、未経験者なのに「初めから高収入か」というと、それは難しいことも。
経営者目線で言えば、「未経験者に高収入を与える」のはリスクが高いです。堅実な仕事をしている会社であれば、まず、しないでしょう。
だから、仮にそういった求人があったら、怪しんだほうがいいです。

転職(再就職)するときは、「自分が仕事に何を求めるのか」というのも問われます。「やりがい」なのか、「収入」なのか、もっと違うものなのか。
どうせ転職(再就職)するなら、単に「採用してくれるところ」を探すのではなく、自分にとっても「ここで働くことになってよかった!」という結果にしたいもの。「自分にとっての転職(再就職)の意味」は、きちんと考えたほうがいいでしょう。

転職(再就職)では、「生活スタイルの変化」によって、仕事を変えてきた人もいます。それについては、次のページで紹介します。
 

次ページ▶︎ 「生活スタイルに合う仕事に就くケース」も。

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