ファッションエディターの松井陽子さんがカシミアの半袖ニットを紹介します。
 

最高だーーーーー!!! 侍ジャパン!! 

歴史に刻まれる見事な優勝、準決勝から連日、涙、涙です。

テレビの前から離れられなかった方、仕事がほとんど捗らなかった方もいらっしゃるのではないでしょうか。でも、本当にうれしですねー!!

今回のWBCは、響き方が特別すぎました。2月に訪れたヤクルトの沖縄キャンプでは、基本中の基本である練習をコツコツと続ける姿に感銘を受け、ホテルでは生身の選手の大きさに驚き……。準々決勝は本当にありがたいことに、ドームで観戦する機会に恵まれ、その熱気を体感できたことも大きかった。

テレビで観ているだけでも、いいものをいっぱいもらった、そんな清々しい気持ちです。自分を信じ、努力し続け、磨き上げてきた選手たち。そんな選手が勝つために選ばれ、1つのチームとなって闘う。痺れるような場面で自分を超えていく姿も、晴れの舞台での最高のプレーを夢見てきた彼らが全員でそれを見事に実現するさまも、あまりにもかっこよくて、そして尊くて……。素晴らしい選手がこんなにいるんだということが、なんとも誇らしい! 

最高のチームでの最高の勝利、いつまでも余韻に浸れます。できるなら、このチームの試合をもっと観たいけれど、それは叶いません。切ないくらい淋しいけれど、それがまたこの勝利を特別なものにしているのだと、つくづく思いました。今しかない、今がギュッと閉じ込められている、それもまたWBCの余韻を深く特別なものにしているのだ、と。


夢見心地に過ごしていた、わずかこの数日間の間に、また季節が前に進みましたね。桜の開花! 今年は早くももう桜の季節の到来です。

撮影続きで、お花見にはまだ行けず、桜は車窓からしか眺めておりません。

パッと目に飛び込んでくれると、無条件にうれしくなりますね。淡い薄ピンクの花をいっぱいに咲かせた桜の木を見ると、今年も咲いてくれてありがとう、とそんな気持ちになります。

さて、そんな私。今週のとある日も、朝からスタジオでした。お天気はいいけれど、Tシャツを着るにはまだ早い、でももうウールのニットを着る気分でもない。まさにそんな今日はこんなコーディネートで。

桜の時期は「カシミアの半袖ニット」。着られる期間が限られるからこそ愛らしい..._img0
 
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柔らかな日差しが心地の良いスタジオにて。撮影終了後に、パチリ。この日はミモレのファッション企画。どうぞお楽しみにー!

カシミヤ100%の半袖ニット。サマーウールのパンツを合わせました。

半袖のカシミヤのニットが大好きです。これは以前に購入したドゥロワーのもの。特にこのニットが好きなのは、袖の作りが秀逸だから。まっすぐな5分袖で、肘のちょっと上くらいまでくるちょっと長めの丈感。コンサバにならず、腕をすっきりと長く見せてくれ、他のどのトップスとも異なる上半身のバランスをかなえてくれるのが本当にいい。つくづく大人にふさわしいアイテムだと思います。

デザインも色も際立つものがなく、なんてことのないニットです。でも体を通すと、なんだかきれい。シャツともTシャツとも違う、さらに言えば、長袖のニットとも違います。着心地も、バランスも。

Tシャツ感覚でカシミヤを着られるというその贅沢さ。ひと足早くに腕を出す、それだけでおしゃれ気分がぐっと前に進む感じ。それも楽しくて、ちょっとうれしくなるんです。

半袖のカシミヤニットはTシャツの手前の季節、まさに今がぴったり。春の陽気を感じてこのニットをふと手に取りたくなると、「あ、今年もこの季節―!」と、思わずうれしくなってしまうのです。大好きなのに、手持ちの服の中で一番と言えるくらい着られる期間が限られていて。だからか、ますます愛らしく思えるのかもしれません。そして、毎年着るのはちょうど桜。そのタイミングも気持ちを上げてくれる理由なのかな……?

桜の時期は「カシミアの半袖ニット」。着られる期間が限られるからこそ愛らしい..._img2
ニット#ドゥロワー
ネックレス#ラリカ
バングル#エルメス
左手リング#ボロロ
右手リング#オーダーメイド
 

アウターにはトレンチコートを。他にはないこのマキシ丈がデザインポイントですが、階段の上り下りの際にはお姫様のように裾を引っ張り上げないと、ちょっと危ない。苦笑 数年来愛用していますが、季節をまたいで活用できるお助けコートです。そして、足元は今日もトッズの白のレザースリッポン。

合わせているものがベテラン級の愛用品ばかりなので、パンツだけはこの春のマディソンブルーの新作を合わせました。ハイウエストの時流に逆らうような、久しぶりのローウエスト。タックのないプレーンなウエストまわりもかえって新鮮な雰囲気です。明度の高いグレーはきれい色とも相性がよく、合わせるトップスや靴次第でよそ行きにもカジュアルにも着こなしやすい。クローゼットにあるととっても安心な1本です。とてもシンプルだけれど、理由のある大好きなアイテムを身にまとったら、なんだかいい気分(笑)。


さて、撮影終了後は雑誌の編集部でもうひと仕事。行ってきます!

WBCロスに浸る間もなく、今週は撮影も入稿もそして桜も……いろんなことが目白押し。でも、これもそれも今だけ。特別な今に気持ちを向け、気分は清々しく過ごしたいと思います。
 

それではまた2週間後に。
Good day!!

松井陽子
Yoko Matsui
Instagram: yoko_matsui_0628

構成/幸山梨奈

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