それはきっと、ミジョやチャニョン、ジュヒが毎日を楽しく生き抜いているから。「もうすぐ40なのに」と思われることなんか気にせずに、着たいものを着て、食べたいものを食べて、行きたいところに行く。全員が未婚だから……というのもあるけど、恋愛もバリバリ現役で、まるで10代のようなガールズトークを繰り広げている。「あの男はやめなさい!」と怒ったり、「彼いいと思うんだけどな〜」と後押しをしたり。時には、クラブで踊りまくることだってあります。

彼女たちの姿を見ていると、年齢を重ねることに希望を抱くことができるんですよね。できないことが増えていくんじゃない。できることが増えていくんだって。

ただ、その明るさとは対極的に描いているテーマは重々しい。だって、第1話の冒頭で、メンバーの“誰か”が確実に死んでしまうことが明かされるんですよ。本編開始から約3分で、葬儀シーンが始まっちゃうんですよ(涙)。

でも、だからこそ、3人の何気ない会話がたまらなく愛おしく思えてくる。どんな人も死を迎えるのに、なんだか不思議ですよね。このドラマに出てくる3人だけじゃない。人生にはいつか終わりが来るのに、みんな忘れたふりをして生きている。『39歳』を観て改めて、人生はいつ何が起こるか分からないから、一日一日を大事に生き抜かなければ……と思わされました。

 

そして、どんなに深い悲しみに出会ったとしても、案外ふつうの生活に戻ることができるということも知れた。親友を亡くした彼女たちも、最終的には深い悲しみの渦からしっかり抜け出して、美味しそうにサムギョプサルを囲んでいました。ちょっぴり寂しいような気もするけれど、その姿が救いになったんですよね。

このように『39歳』は、明日を生き抜く“おまもり”になってくれるドラマです。GW中、「なに観ようかな〜」と悩んでいる方は、ぜひチェックしてみてください!

 

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