セルフプレジャーアイテムを手に取った40〜60代女性のリアルな声


50代で性欲がアップしても、セックスは相手ありきのこと。日本人全体としてはセックスレスが年々増加しているという現実もあります。

そこで、性活動として注目を集めているのがセルフプレジャー。

セルフプレジャーなら、パートナーの有無や相手の意思とは関係なく、自分の好きなときに自分の身体と向き合うことができます。閉経を過ぎて萎縮が始まった腟のトレーニングにもなるほか、寝る前にすると安心して眠りにつきやすくなるなどのメリットもあり、セルフプレジャーはセルフケアのひとつとして注目が集まっています。

セクシャルウェルネス用品を多く手がけるTENGAでは、2013年に⼥性向けセルフプレジャー・アイテムブランド「iroha」をスタート。以来、リアルに女性のセルフプレジャーに対するニーズと向き合ってきました。

 

「現在、大阪・梅田にあるirohaのショップにお越しいただいたお客様のうち、40代以上の方は35%にのぼります」そう教えてくれたのはTENGA広報の西野芙美さん。西野さんに「iroha」のお店を訪れたミドルエイジのお客様の声をお聞きしました。
 


Q. irohaへの来店目的は何ですか?1位 フェムゾーンケア全般 37%
2位 もっと快感を得たい 26%
3位 性の知識やグッズを知りたい 11%

※2022年9月~2023年2月に「iroha STORE 大丸梅田店」の常設店を訪れた40代~60代の来店者784名の調査
 
 


「上記の調査は、接客中の会話から、一番強いニーズで集計したものです。実態としては『デリケートゾーンの乾燥も気になっているし快感探求もしたい』といった、複合的なニーズ・悩みをお話しされている方が多いです。

40代以上でセルフプレジャーに興味を持っている方もとても多いです。理由は、自分でどこが気持ちいいかわからず、性交渉が気持ちよくないし、楽しめていないから。だったらセルフプレジャーで快感を得ることができるのでは? と気になっている方は増えているものの、最初のハードルは高い印象です」(西野さん)

インターネットでも簡単に購入できるセルフプレジャーアイテム。しかし、あえて店舗を訪れるのは、実際にアイテムを見て、質感、大きさ、振動の強さなどを見てから購入したいというニーズがあること、そして店員さんに性やフェムゾーンにまつわる相談をしながら買いたいという人が多いからだといいます。

「たとえば化粧品を買う場合なら、『乾燥肌に悩んでいる』、『自分に合う口紅の色を知りたい』など、スタッフに細かく要望を伝えますよね。それと同じです。

irohaでのひとりのお客様にかける接客時間は平均20分と長めです。『セックスが気持ちよくない』、『自分のフェムゾーンが嫌い』など、対面でスタッフと会話することでご自分の要望が明確になってくる方も多いです。

更年期以降の年代のお客様だと、GSMの腟の不快感、尿漏れ、性交痛などのフェムゾーンの不快感の改善のためにグッズを購入されるケースもあります。60代、70代の方もご自身のためにバイブレーターを買いにいらっしゃいますよ」

専門知識を持つお店のスタッフさんと話すことで、自分でもわかっていなかった性の悩みの輪郭がくっきりとして、モヤモヤが晴れてくるのでしょう。その上で、自分にセルフプレジャーが必要なのかどうかも見えてくるはずです。