今はSNSでだれでも情報を発信できる時代。あなたが知りたかった情報は、誰かがもうネットの海で発信しているかも。本特集は、ミモレ編集部から「新たな視点を得ることができる」「癒しになる」「知らない世界のリアルがわかる」情報をSNSで発信し、密かにバズっている人=「バズり人(びと)」さんのSNSアカウントを、ご本人へのインタビューを交えつつご紹介します。

第一回は、介護についてのリアルなエピソードや情報をX(旧Twitter)で日々発信し続ける「こずえちゃん」さん。特に、親の介護についての本音を語ったポスト(投稿)が注目され、2023年9月の時点で2.3万人のフォロワーさんたちから日々介護についての悩みや相談のDMを受け取っているそうです。


「親孝行する必要はあったのかな」という本音が大きな反響を呼んだ


――高校卒業後、専門学校を出て介護福祉士の国家資格を取ったこずえちゃんさんは、持病の糖尿病が原因で白内障の手術に失敗し、失明したお母様を8年自宅介護されていました。お母様を看取った後、X(旧Twitter)をはじめたのですが、最初は「見る専門」で「親の介護」については発信するつもりはなかったのだとか。

 

こずえちゃんさん(以下、こずえさん):誰かに母の介護について相談しても、「あなたは介護福祉士なんだから」「(お母さんはあなたの)親なんだから」介護して当たり前、と言われ、その度に苦痛を感じていました。なので、X(旧Twitter)でも発信はしないでいようと思っていました。

重度の糖尿病だったお母様を介護していた頃、救急隊員の方に言われた言葉

母が亡くなってから、私が病気になり入院し、そこで時間ができたのでX(旧Twitter)で発信するようになり、しばらくは介護の仕事についてのポストをしていました。

――「親の介護」についてもっと発信しようと思うきっかけとなったポストがあったそうですね。

こずえさん:このポストをきっかけにDMで相談が来るようになりました。


去年の12月時点でフォロワーさんが5000人くらいいたのですが、このポストをしたところ、「私ももう本当に介護をするのが苦しい」「母の介護をしたくないと言いたいけれど、親不孝だ、それはおかしいと言われるのが怖い」といったDMがたくさん来ました。
その時「もっと私達に身近な『親の介護』について発信してください」というDMも50通以上もらったんです。
親の介護についてのポストを見てくれる人がこんなにたくさんいるんだと思い、そこから発信する内容を変えていきました。

亡くなったお母様のことを思って書いたポスト。とても反響が大きかったのだそう。

 
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