今はSNSでだれでも情報を発信できる時代。あなたが知りたかった情報は、誰かがもうネットの海で発信しているかも。本特集は、ミモレ編集部から「新たな視点を得ることができる」「癒しになる」「知らない世界のリアルがわかる」情報をSNSで発信し、密かにバズっている人=「バズり人(びと)」さんのSNSアカウントをご紹介します。
第二回は、2人の子連れで離婚後、ブラジル人の車いすユーザーのパートナー・イギニョさんと暮らす日々を描いた漫画をInstagramで発信する「2コブマザーA子」さんにインタビューしました。
――ご家族のことを漫画で書こうと思ったきっかけは何だったのでしょうか。
2コブマザーA子さん(以下、A子さん):もともと家族のことを描いたエッセイ漫画が好きでよく読んでいました。離婚した時や、新たにパートナーを得たいといった時、他の人はどうしているんだろうということを漫画を通じて情報を得ていたんです。自分も発信することで誰かのためになったらいいなと思ったのと、単純に家族のことがネタとして面白いので描きたいと思ったのがきっかけですね。
――ブラジル人のパートナー・イギニョさんとの日常で、A子さんが強くカルチャーショックを感じたエピソードはありますか。
A子さん:治安に対する意識が日本人とブラジル人では全然違うんですよね。漫画でも描いたんですが、夜に散歩している時に、ちょっと立ち止まって「夜景が綺麗だね」と写真を撮るのすら、ブラジル的にはNGなんです。ブラジルでは、街中で立ち止まるなんて「襲ってくれ」って言ってるようなものだから到底できないよ、と彼に言われたんです。
道で立ち止まるのも公園で迷子になっても無事に見つかるのも「ブラジルではありえない」。
――それは実際やっぱりブラジルに行ったときにも感じましたか。
A子さん:前回、ブラジルに行った時には日数が限られていたのと、安全を期して彼の実家と決まったところの外出だけだったので、特に危ない思いはしなかったんですけれども、夕方ぐらいになると彼が「もうそろそろタクシー乗らないとまずいね」と、すごくピリピリしてきたんです。その様子から、本当にブラジルでは暗くなってから外を歩くのは危ないんだなと実感しました。
――2019年にブラジルに行った時の旅行記が印象的なのですが、現地ではポルトガル語しか通じないのでしょうか。
A子さん:はい、そうですね。前回行ったときに本当にびっくりしたんですが、大型のショッピングモールに入っているマクドナルドみたいな大手のファストフード店で、「フレンチフライ」くらいの片言の英語ですら通じなくて、店員さんがかわいそうなくらい動揺しちゃっていたんです。「英語わかるやつはいるか!?」みたいに店内がてんやわんやになってしまいました。
地域にもよるのでしょうが、外国人に対する心理的なハードルが高い方が多い印象がありました。多分、義務教育の英語のレベルの水準がすごく低いんだと思うんです。
――メニューにも英語表記がなかったんですか。
A子さん:日本でも今は大手チェーン店だと英語表記があったりしますが、私が行ったブラジルの現地ではなかった気がしますね。なので、私はとてもビールが好きなので、とにかく「生ビールをください」というポルトガル語は覚えていきました(笑)。
――それは大事ですね(笑)。
現地のスーパーでビールの安さに大喜びのA子さん。
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