仕事や家庭が心配……。治療期間はどのくらいかかるの?
→腹腔鏡手術は5〜6日で退院可能。治療は平均5年のお付き合いです。


柳田:子宮内膜症の治療期間は、平均で5年程度と言われています。お薬の治療から始めて経過を観察し、改善が見えなければ手術を行い、その後の経過も追跡していきますので、どうしても長期間に及ぶことが多いですね。中には手術を行わずに、お薬の治療だけで年単位で様子を見る方もいます。

とはいえ、基本的には通院で大丈夫ですし、手術をする場合でも腹腔鏡手術なら術後4~5日で退院できます。開腹手術でも10日以内に退院できることがほとんどです。5年という治療期間もあまりプレッシャーに感じる必要はないと思います。

宮島:先生から手術の日程をお伺いした時、「5〜6日で退院できますよ」と聞いて私もびっくりしました。術後すぐは「ムリ、6日じゃ退院できない……」と思うくらい痛かったんですが、朝、起きるたびによくなって。午前中よりも午後にさらによくなるということを繰り返して、私の場合は術後4日で退院しました。

 

柳田:宮島さんの場合はとても順調な経過でしたね。

宮島:仕事への執念がそうさせたと言いますか……。おかげさまで退院4日目には元気に仕事へ復帰。さすがに笑うと傷口が死ぬほど痛かったですね(笑)。

 

私の例はもしかしたら極端かもしれませんが、子宮内膜症が多い20〜30代の女性って、仕事が忙しかったり、家庭が心配という方も多いと思うんです。「手術になったらどうしよう」という不安を軽減するための材料のひとつとして、参考にしていただけたら嬉しいですね。

柳田:腹腔鏡手術のメリットは体への負担が少なく、仕事復帰と生活復帰が早いという点にあります。医師も患者さんができるだけ早く退院できるよう配慮することがほとんど。術後は子宮内膜症が原因で現れていた症状が緩和されて、体もラクになるはずですから、治療を始めようか迷っている方は一度婦人科で相談してみてほしいですね。


柳田聡 Satoshi Yanagida
東京国際大堀病院 婦人科 副部長。医学博士。東京慈恵会医科大学 産婦人科医、講師を経て現職へ。婦人科腫瘍・女性医学が専門。根拠と優しさをモットーに、女性のライフステージに合った診療を心がけ、患者一人ひとりと向き合う。

宮島咲良 Sakura Miyajima
1983年11月9日生まれ。東京都出身。ワタナベエンターテインメント所属。大学卒業後の2007年、アナウンサーとして九州朝日放送に入社。2010年に同社を退社し、フリーアナウンサーに転身。また、アナウンサーの枠を超えて幅広く活躍。2011年に『ザ・デッド・エンド』で舞台に初出演。2014年には、テレビアニメ「くつだる。」のテーマ曲で歌手デビューを果たす。戦隊もののファンで、スーパー戦隊シリーズ「手裏剣戦隊ニンニンジャー」の挿入歌なども担当した。現在は、BS11「BSイレブン競馬中継」、ニッポン放送「天野ひろゆき ルート930」、MBSラジオ「増田貴久・中丸雄一のますまるラジオ」など幅広く出演中。
Twitter:宮島咲良=ぼっち戦隊ミヤジマン(@sakura1109m
Instagram(sakura_miyajiman


撮影/塚田亮平
取材・文/金澤英恵
構成/山崎恵

 

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