夏のイベントごとに感染リスクを考える

 

上に書いた以外の夏の計画についてもそのリスクについてまとめてみました。

 

ここで総じて共通する考え方は、必ずしも場所やイベントだけが感染リスクを決めるわけではないということです。上のリスク分類はあくまで参考です。

基本的には、人から人へと感染が広がっていくのですから、より人が少ないことが見込まれるイベントの方が感染リスクは下がります。また、換気の悪い屋内よりも換気の良い屋内、屋内よりも屋外の方が感染リスクは下がります。このような考え方からリスクを分類しています。

一方で、屋外でも、人が密集すれば感染リスクは上がります。すなわち、上の表でキャンプは低リスク、バーは高リスクと書きましたが、みんなで集まって行うキャンプと貸し切り状態のバーなら、貸し切り状態のバーに感染リスクの低さで軍配が上がるかもしれません。それほど、感染リスクというのは人との接点が左右するのです。

 

生きるとは、リスクをとること


また、リスクは自分の心がけによって低下させることができます。このため、計画の段階で、リスクが利点を上回ると思っても、取り組みによってリスクを低下させ、その選択肢をとることができるかもしれません。あるいは電車ではなく車を使って移動する、手指衛生を徹底する、バーでは外の席を選び、周囲の客との距離をとる。このような幾つかの取り組みによりリスクを低減できるかもしれません。

そして何より、生きるということはリスクをとることだという基本を忘れてはならないと思います。新型コロナウイルス感染症は、あくまで我々の日常に一つリスクを加えただけといえば、だけなのかもしれません。人は生きていく上で、常にリスクを取りながら、そしてそのリスクを最小化しながら、有益性との天秤にかけ続けているのです。リスクばかりに目を向け、ゼロリスクを求めるのは不毛です。有益性がリスクを上回るとき、コロナウイルス感染症の流行があろうとも、その選択肢をあなたはとるべきなのだと思います。

普段はあまり意識することのなかったリスクにも目を向け、行動を選択する。新型コロナウイルス感染症の流行は、そのような思考訓練の機会を我々に与えてくれているのだと思います。

コロナ後の海外旅行や出張で気をつけること>>

コロナとインフルエンザの同時流行で何が起きる?>>

清原翔さんにみる「脳出血、若者と中高年の違い」と「予防法」>>