離活をしてよかったと思う瞬間


さ:Sさんが離活に踏み切ってよかったと思う瞬間について教えていただいていいですか?

 

S:これについては多くの(ハードな)離活経験者が呟いているのですが、「人権や人間としての尊厳を取り返した」、これに尽きると思います。

さ:分かります。不健康な結婚生活、例えばDVやモラハラ、不倫などがある生活とは、まさに人として尊重されていない状態ですもんね。
最近も著名人に対するDV報道がありましたが、とてもショッキングでした。

S:このような話をすると「結婚する前に分からなかったの?」「そんな相手を選んだお前が悪い」と言われることも多いのですが、外面が良いのにDVやモラハラなどをする人は、恋愛期間中は上手く猫を被っていることが多いですからね。

さ:あまりにもよく聞くパターンです。

もうこれは、パートナーの家庭・生育環境や性格など、個人の資質に関する事柄や、家父長制が色濃く残る社会規範などの様々な要因が複雑に絡み合っており、FBI捜査官レベルの洞察力がないと見抜けないのかもしれない、なんて思っています。

S:「人当たりもよく、社会的な評価も高い上に恋愛期間中は優しい」というタイプが、暴力を振るうなど豹変するから怖いんですよ。

さ:本当ですね。ちなみに、豹変のタイミングを教えて頂いても良いですか?

S:私の場合は妊娠中でした。

さ:妊娠中の豹変、多いですよね。妻の経済力が途絶えたりして、生物として弱ったタイミングから徐々に支配的・攻撃的になるパターンがとても多い。
そしてそういう夫との離婚はとてもハードルが高いイメージです。

S:そうですね。色々と乗り越えてきましたが、正論が通じないなど本当に大変なので、ぜひ色々な知識をつけて離活に挑んで頂きたいですね。

豹変を見抜くのは至難の技なので、「最初からそういう相手を選ばないでくれ」とは言いにくいのですが……。

さ:わかります。私もキラキラした女の子たちの瞳を見るたびに、「お願いだから素敵な人と出会えますように」とついつい念を飛ばしてしまいます。

例えばなのですが、これから結婚をしようというお嬢さん方の為に、「こういう相手は気をつけたほうがいい」とアドバイスするとしたら、どんな言葉をかけますか?

S:DVや不倫、モラハラに豹変するタイプとまでは行かなくても、共働きなのに何故か自分ばかりが家事・育児をしている、と結婚生活を不満に感じる方、多いですよね。

さ:多いですよね。前回たくさんの方にお読みいただいた、「冷凍ご飯に文句を言うタイプ」も、忙しい奥さんに当たり前のように手間をかけることを求める姿勢が、コメント欄でも批判を浴びていました。

S:あとは、自分のしたいことを家族のために我慢するという発想がない「欲求ドリブンタイプ」と結婚してしまうと、家事・育児の分担に不満が出るケースが多い気がします。

※欲求ドリブンタイプとは……結婚し親になっても、己の欲求のまま独身時代のルーティンを変えないタイプ。ジム通い・飲み会・自己投資・ゲーム・好きなだけ働くなど。結婚しているのに新しい相手と交際したいという欲求も含まれるかもしれませんね。

あまりにもそうした不満の声を多く聞くので、そうした相手を見抜くための質問を考えたことがあるんですよ。

さ:ぜひ聞いてみたいです。