子供の頃から料理が大好きなアクセサリー作家・山本亜由美が、日々アトリエにこもって、知らない味や大好きな味の再現にトライする「食いしん坊レシピ」がスタート! 
あるときは1人で。スタッフや友人がいるときは2人で。
簡単で美味しくて、素材の組み合わせも楽しくて。
足したり引いたりが簡単なご飯をご紹介しようと思います。

 

子どもの頃からエノキ茸のぬるっとした食感がちょっと苦手でした。
焼いたり揚げたりした物は大丈夫なのですが、鍋に入っているエノキ茸が特に好みではなく、嫌いではないけれど喜んで食べたいとは思わなかったのです。
食べものって不思議ですよね。
卵焼きは好きだけどゆで卵は嫌いって人もいるし、生のイカは食べれるのだけど火を通すと食べれなくなる人とか、やはり調理法で匂いや食感、味わいが変わるからなんでしょうね。

今は閉店してしまいましたが、以前イヌアというレストランでとっても美味しいエノキ茸の料理をいただきました。エノキ茸の根元のくっついた部分だけをステーキのように焼いていて、甘辛香ばしい、まるですき焼き!
以来、真似して時折作るようになり、エノキ茸が以前より好きになりました。
なぜならエノキ茸って買うとしたら一袋ですよね。ということは軸のくっついた部分は一つ。一人暮らしにぴったりなんですよ!

 


簡単で美味しい! アトリエごはんレシピ集はこちら>>

エノキ茸のすき焼き

 


材料(1人分)

・エノキ茸 1株

 

・太白胡麻油 適量 
・酒 大さじ1
・醤油 大さじ1
・みりん 大さじ1
・きび砂糖 ひとつまみ
・卵黄 1個

* 油はオリーブオイルやバターでも美味しいです。バターの場合は焦げやすいので焼き上がりに少し入れるようにします。
* 仕上げに胡椒をふりかけても。
* フライパンでもいいですが、テフロン加工の小鍋を使うと便利です。

作り方

1 エノキ茸は石づきを切り落とし、根元のくっついた部分を切り出す。

 

2 油を入れ熱したテフロン加工の小鍋にエノキ茸を入れ、全面じっくり香ばしく色づくよう焼く。小鍋を斜めに傾け、側面も焼きあげる。

 

3 酒、醤油、みりん、砂糖を入れたら煮立たせてアルコールを飛ばす。

4 皿に盛り、タレ、卵黄を乗せ出来上がり。

 
 

肉なし貧乏人のすき焼きですが、卵黄を乗せるとなんとも贅沢気分でご飯が進んで進んで仕方ありません!
もっとシンプルに砂糖と醤油だけの割り下風甘辛だったり、バター醤油で焼き付けたり、ムニエルのようにしても美味しいですよ。

さて、おまけのレシピです。
エノキ茸の根っこ部分の残り、普段なら主役の部分を使って私のお気に入りの食べ方をご紹介します。

"カリカリエノキ"を作りましょう!


水分があるとぬるっとした食感になるので、大抵は揚げたり焼いたりして食べていたのですが、ある時から完全に乾燥させるとたまらなく好みの味なことに気づきました。
時間がある時はエノキ茸をザルに広げ、日陰に1日干してから煎るのですが、面倒くさい時はそのままフライパンで作っちゃいます。
はじめは水分が出てきますが、菜箸で混ぜながら均一に乾燥するよう中火で乾煎りし続けます。

 

茶色くカリカリになったら出来上がりです。
今回はサラダのトッピングにしてみました。
干し貝柱のような歯ごたえとギュッとつまった旨味があるので炊き込みご飯の具にしたり、塩焼きそばの具にしたり、卵焼きに入れたりと出汁代わりにいろいろ重宝しています。
ぜひお試しあれ。


エノキ茸がごちそうに!【レシピ】
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撮影・文/山本亜由美 構成/藤本容子

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