「髪は長いほうが女性らしいから……」と、なんとなく伸ばしている人、いませんか? 実はマンネリに陥りやすい大人のミディ&ロング。髪質の変化も意識して、今こそ本当の女っぽヘアにチェンジ!

 


のっぺりロングは今すぐ卒業!
パーマを加えてはずむ空気感をプラス


40代を目の前にする頃、エイジングへの焦りからか「最後のロングヘア」に挑戦する人、多いですよね。そこから数年間は「まだ、切らない! まだ大丈夫!」と、なんとなく長めヘアをキープしてみたり……。でも、大人になるにつれ髪悩みは増える一方。細毛や軟毛、ボリュームダウンが気になりだすと、長い髪であればあるほど、ダメージやペタンコ感が強調されやすいもの。

若い頃に似合っていた髪型が、年齢を重ねたあとも永遠に似合うわけではないのです。

髪老化が目立ちだしたら、デザインチェンジのタイミングです。
その中でも、ミディ&ロングを貫きたい人の救世主となるのが“パーマ”。最近は、ダメージしにくいコスメパーマや、湿熱を利用したエアウェーブなど髪に優しい施術も豊富です。また、エアリー感や毛束感のあるカールなど、まるで海外セレブのような優雅で華やか、そしてハイセンスなパーマスタイルが簡単に叶う時代になっています。

年齢を重ねてのっぺりした動きのないロングヘアも、パーマをかけたら簡単にグラマラスなシルエットかつ“女らしさ”は叶うのでしょうか。
「パーマ人口は40代から急激に増えている印象です。髪に適度なボリュームが出ると、ハッピー感も出てフェミニンなオーラーも生まれやすいです。大人の髪悩みもカバーできますから、皆さん自信あふれる雰囲気になるんですよ」。(MAGNOLiAデザイナー・DAISUKEさん)

今回は女らしさを取り戻す、今どきセンシュアルパーマを紹介します。


エアリーなカールがあると幸せな雰囲気がひとさじ加わる

 

西田愛里さん・41歳

西田さんの髪は軟毛で量も少なめ。「若いころから髪がペタンとしやすく、寂しい印象になりやすくて」と悩みがあるとか。そこで、フォルムに空気感を与えるエアウェーブというパーマを採用。根元から立ち上がるよう、分け目をずらしながらふんわりとしたカールを加えました。
担当のDAISUKEさんによれば「柔らかい髪質をいかして、くせ毛風にパーマをかけるとヨーロピアンな雰囲気に。ペタンコ髪でも一気に華やかさが生まれるので、大人世代に大人気です」
担当スタイリスト・DAISUKEさん(MAGNOLiA Aoyama)

Side
量感の少ない髪は、髪の内側に空気を含むようにパーマを施術すると、サイドシルエットに自然な丸みが生まれます。
Back
えり足はカットでくびれを入れたら、外ハネになるようワンカールのパーマをオン。ランダムな動きにすることで、より外国人風に。

 Point 

 

サイドがフワッと開くようにオンベースでカールを構成

ペタンとしやすい髪質の場合、サイドの髪が輪郭に張り付くと老けた印象になりやすいので、この部分のパーマは根元をやや上に引き上げながら巻く“オンベース”で構成。このことによって耳前にフワッとした空洞ができて、一気に華やぎます。地味顔さんにもおすすめ。



ハイレイヤーに大胆スパイラルを
合わせて個性派ロングにスイッチ

 

花代さん・35歳

70年代風のグランジ感がかっこいい、ハイレイヤーウェーブがこちら。黒髪ロングというと、どうしてもコンサバティブに傾きがちな大人世代ですが、ハチ周辺から大胆にレイヤーを施すことで、マンネリロングにエッジをプラス。加えてトレンドのスパイラルパーマを根元付近から施して、日本人離れしたクール&モードな印象に仕上げました。スタイリストとして活動する花代さんらしい、パンチの効いた個性光るロングに大変身です。
担当スタイリスト・百冨友香理さん(bloc japon)

Side
顔まわりを切り込んだカット法により、ロングスタイルでも横顔が明るい雰囲気。抜け感が出るので黒髪でも重くない印象です。
Back
多毛や広がりやすい髪質の場合、パーマスタイルは諦めがち。でも、大胆なハイレイヤーなら毛量調節もしっかり叶うので、収まり感のある後ろ姿に。

 Point 

 

顔まわりのラウンドカットで可愛さを覗かせる

スパイラルパーマは主張が強くなりがちですが、前髪からサイドをつなぐ毛束をラウンドさせるよう丸くカットするだけで、さりげなく大人可愛い印象をプラスできます。このように一見ハードルが高そうなデザインでも、カットで遊び心を加えるのがセンスアップのコツに。


グラマラスな束感パーマで大人髪をもっとフェミニンに

 

三宅愛美さん・42歳

パーマスタイルに挑戦したいけど、まとまり感やツヤがキープできるか心配な人におすすめなのが、こちらのウルフパーマ。レイヤーでくびれ感のあるフォルムに整えたら、ロッドは外巻と内巻きをランダムに配列し、束感のあるリッチなパーマスタイルに仕上げました。まるでアイロンで作ったような計算されたカール感は“上品だけど、どこかセクシー”なイメージを目指す人にぴったりです。
担当・CHINATSUさん(MAGNOLiA Aoyama)

Side
ウルフカットでフォルムにメリハリをつけているので、毛先もモサッと広がらないのが特徴。リッジの強いカール効果で横顔も引きあがって見えます。
Back
えり足はラウンド型になるよう前上がりにカット。多毛、硬毛、膨らみやすい髪質でも収まりの良いフォルムになるので、パーマスタイルでも安心。

 Point 

 

厚め前髪とマッシュラインで若見え効果も!

サイドは高い位置で切り込み、前髪とつながるようマッシュ型にデザインしています。こうすることでフェイスラインに毛束がかかり、ニュアンス力と骨格補正効果がアップ。また、前髪はあえて厚めに作ることで、パーマの華やかさに負けない、ツヤとボリューム感あるフロントを演出します。


ペタンとする細毛に弾力を!
スパイラルで作るリッチなロングヘア

 

海下真夕さん・38歳

「急に髪質が細くなり、アイロンで巻いてもすぐにペタンとなってしまって」と悩む海下さん。特にトップの厚みが減り、ロングヘアによる重みで地味に見えてしまうとか……。そこで縦巻きで作るスパイラルパーマを根元側から大きめにかけ、ハリウッド風のプチゴーシャースなウェーブに仕上げました。
「根元からのパーマは、ロングヘアでもトップが立ち上がるため、大人髪にリッチな雰囲気が加わります。また、湿熱を利用したエアウェーブによるスパイラルは、髪全体にツヤと弾力を演出。痩せてきたエイジング毛でもプリっとハリのある印象になれます」と、担当のDAISUKEさん。髪の若返り効果を期待する人もぜひ!
担当・DAISUKEさん(MAGNOLiA Aoyama)

Side
ウェーブの重なりによる、適度なボリューム感が実にゴージャス!オレンジヴァイオレットのカラーが、髪のツヤをアピールします。
Back
仕上げに2プッシュ程度のオイルを髪全体になじませると、ロングヘアでもまとまり感と束感が出て美しい後ろ姿に。

 Point 

 

まとめた毛束をほぐして髪全体をエアリーな質感に

ヘアオイルをつけた後、毛束を指巻きしながら軽くドライヤーをあてます。次に、ポニーテールを作る要領で髪全体を手ぐしでバックトップにまとめたら、指先を振りながら少しずつ毛束を落としていきましょう。このステップで髪の内側に空気感が生まれ、海外女性のような軽やかシルエットに仕上がります。


最新のパーマスタイルは、髪のエイジングをカバーできるクニックや薬剤が豊富に揃います。そのため、ひと昔前のような「パーマって傷みそう……!?」なんて不安はほとんどないのです。まずは信頼できる美容師さんに相談しながら、目指す方向性をみつけることが大切。のっぺりしたヘアスタイルを卒業して、華やかでセンシュアルなスタイルをみつけてくださいね。

Salon Data

• MAGNOLiA Aoyama
東京都港区南青山4-24-8 アットホームスクエアBF
tel. 03-5774-0170

• bloc japon東京都渋谷区宇田川町32-7 HULIC &New UDAGAWA11F
tel. 03-3462-0070


脱のっぺり。空気感のあるヘアスタイルはこちら!
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撮影/古谷利幸
取材・文/小澤佐知子
構成/國見香

 


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