「恐れ」との付き合い方3:言葉や思考をポジティブにする癖をつける


恐れの感情に負けないためには、日頃からポジティブな思想を抱くことが大切です。
例えば、大事な仕事のときは、「失敗しちゃったらどうしよう」ではなく、「ここまで準備をしっかりやったから、大丈夫。あとはやるしかない!」と思えるようにする、とか。
もちろん、そう思えるためにも事前に準備は必要です。つまり、どんなことでも、「自分が納得するまで、自己の能力や魅力を磨く努力をしておくこと」で、恐れを抱きにくくなるのです。そういう現実的な行動がベースにあるから、ポジティブな思考を持てるようになり、恐怖心を抱きにくくさせるのです。
逆に、何の準備もしていないのに、自分に「大丈夫! 大丈夫!」と言い聞かせても、自分自身が準備不足なことをよく分かっているから、不安を払しょくできないことは多いでしょう。

 

ただし、なかには、しっかり準備をしていても、不安がなくならない人がいます。そういう人は心配性で、ネガティブ思考を抱く癖を持っています。だから、単に「ポジティブな思考を持ちましょう」と言ったくらいでは変わりません。
そういう人は、「口癖(言葉)からポジティブに変えていく」といいでしょう。ネガティブな人ほど、自分が発する言葉で、「自分はダメな人間なのだ」という自己暗示をかけてしまっているところがあります。
だから逆に、「大丈夫! 大丈夫!」と自分に言ってあげるようにすることで、安心してくるところがあるのです。

昔から「言葉には力(言霊)がある」と言われています。例えば、「ありがとう」「愛しています」「幸せ」「ツイてる」などの言葉は、いいパワーがあり、言うほどに自分の運を上げるとも言われています。
確かに、こういった言葉を言っていると、自然とポジティブな気持ちになり、気分がよくなることが多いでしょう。
それでいうと、「自分は運がいい」と思っている人ほど、物事がうまくいきやすい傾向があります。そういう人は、漠然と「自分に悪いことは起こらない」と思っているので、何か問題が起こっても、その出来事における悪い面だけでなく、いい面も見つけ、生かせることができるから、結果、物事がうまくいきやすいところがあるのです。
例えば、足を捻挫して、外出できなくなってしまったのだとしても、「こんなことでもないと、ゆっくり読書する時間が持てなかった」と気持ちを切り替え、予定とは違う幸せな時間を過ごすことができるのです。
だから、心配性な人ほど、「ツイてる、ツイてる」と言って、自分は運がいい人間なのだと思い込んだほうが、幸せになれる行動がとれるようになることはあるでしょう。

結局、恐れを抱くのも、安心を感じるのも、「自分の心次第」です。そして、恐れの感情に負けてしまう時というのは、「自己の感情に振り回されている状態」だといってもいいでしょう。
だから、感情に振り回されないためにも冷静さを忘れず、日々、不安を払拭できるような準備をし、さらに日ごろからいい言葉を使ったり、ポジティブな思考を持ったりすることが大切なのです。
その結果、負の方向に向かいがちな自分の心をコントロールすることができ、物事を良い方向に向かわせる力が持てるのです。
結局、人生はいつだって、「自分(の弱さ)との戦い」なんですよね。

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