仕事を選ぶ理由はそれぞれでいいはずなのに、「キャリアは自分を押し上げるためのものでなければならない」という思い込みにしばられてはいませんか?

それにキャリア上の「好きなこと」「やりたいこと」が最初から見つかっている人は決して多くありません。「好きで始めたけれど続かなかった」ということもありますし、逆に「なんとなく始めてみたら思いのほか自分に合っていた」ということもあります。

 

今の状況を変えたい、でも自分の好きなものがわからなくて最初の一歩が踏み出せない……。そんな人は自分の半径5メートルくらいをぜひ見回してみてください。家族や友人、会社の同僚といった物理的な距離だけではなく、「自分と同世代の女性たち」「育児や介護など、自分と同じ悩みを抱える人たち」のように、心理的な距離もふくめて考えてみましょう。

ちょっとでも「自分自身が力になれそうなこと」はありませんか? そこから発想を広げてみてはいかがでしょう。

 

実際、私が共同経営する会社では女性役員紹介事業も展開しているのですが、サービスに登録する40代〜50代女性たちの多くが、「少しでも自分の経験してきたことで世の中の役にたちたい」「若い世代の力になりたい」と動機を話します。

「きれいごと」だと思うでしょうか。けれど、「誰かのため」はめぐりめぐって「自分のため」にもなりえます。年齢を重ねてきたからこそ、自分自身に直接結びつくことに限らず、周囲や社会を意識し、そこに貢献していきたいと願うのも素晴らしいキャリアの展開方法です。

「私にできることなんてあるのかな……」と考えてしまう方には、ボランティアやNPO活動もおすすめです。私自身も、会社員時代に子ども支援のNPO活動にたずさわっていた時期があり、そこでの活動が現在のキャリアにもつながっています。

社会のさまざまな問題と向き合うことで「この問題を解決したい」と思えたら、それはもうあなた自身の「やりたいこと」です。キャリアとは仕事だけを意味するわけではないので、地域社会への貢献やボランティア活動などもぜひ視野に入れてみてください。

人や社会とのつながりの中からキャリアを描く「利他的キャリア」に、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?

(※1)パーソル総合研究所「働く10,000人の就業・成長定点調査」

前回記事「キャリアを考える上で捨てるべき3つの言葉【どうせ・なんか・絶対】」はこちら>>


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