受診した方がいい危険な胸の痛みとは
<症状を感じる場所>
・胸全体
・ネクタイの範囲。
・背中に広がる。
・左の腕や奥歯に広がる。
・ピンポイントでここが痛いというより、このあたりといった手のひらより広めの範囲。
<症状の感覚>
・圧迫感
・鋭い痛みではなく重い
・石がのっかっているような重苦しさ。
・何かにギュッと胸を摑まれるような感じ。
・鈍痛と同時に左の奥歯がうずく。
・冷汗をかく。ちょっと普通じゃない苦しさ。
・痛みの長さは5分以上、 または10 分~15分間、波がなく症状が続く。
・繰り返し症状がでる、または最近頻度が増えてきた。
・突然脈が速くなった、遅くなった、脈の乱れが続く
一方、更年期に出やすい胸の痛みもあります。「ヒステリー球(咽喉頭異常感症)」です。これはストレスが原因です。
・のどの違和感
・のどや胸が詰まったような感じ
・胸やけがする。
まるでピンポン球がのどにつまったような不快な状態で、神経過敏になっている更年期に出やすいと言われています。
「ただ、気をつけてほしいのは、なんでもストレスや更年期のせいと思い込んで、重大な病気を見逃してしまうこと。検査を受けて、その結果、問題がなければ安心できますし、更年期障害やストレス球、逆流性食道炎など他の診断を受ければ、それに応じた治療を受けることができます。危険な胸の痛みを感じたら、更年期やストレスのせいと決めつけず内科か循環器内科を受診してほしいです。がんと診断されて明日死ぬことはあまりないと思いますが、心臓は1日の遅れが命取りになります。そのことを生き延びた私の使命だと思って皆さんに伝えていきたいと考えています」(熊本さん)
【漫画】「健診受けてるから大丈夫」が命取りに...突然の心肺停止から搬送されてどうなった
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『山手線で心肺停止! アラフィフ医療ライターが伝える予兆から社会復帰までのすべて』
熊本美加・著 上野りゅうじん・漫画 鈴木健之・監修 1320円 講談社
健診で分からない「隠れ心臓病」に要注意。日本では7分に1人が心臓突然死で亡くなっているという現実がある。
元気でバリバリ働いていたアラフィフの医療ライターがある朝突然、山手線で心肺停止に。打ち合わせに向かう車内で倒れ、浜松町駅で駅員によるAED、心臓マッサージを受け、搬送された病院で人工心臓につながれた。
奇跡的に一命を取りとめたが、高次脳機能障害により注意力、記憶力、感情のコントロールに問題が生じ、リハビリ病院へ。生死を分けたのは何だったのか。そのとき、仕事は? 家族は? そして飼い猫は?
Twitterで何度もバズった「ウェブマガジンミモレ」のルポをベースに、予兆リストや胸の痛みの種類、生死を分ける心臓マッサージなど、著者が読者の皆さんに伝えたいことを新たに執筆、再構成した。実用書でありながら、『女はいつまでおんなですか? 莉子の結論』『ママのうつ病をなめてたら、死にそうになりました』で知られる上野りゅうじんがマンガを担当。
熊本 美加
東京生まれ・札幌育ち。医療ライター、性の健康カウンセラー。大学卒業後、広告制作会社などを経てフリーライターに。更年期ウイメンズ&メンズヘルス、性感染症予防・啓発、性の健康についての記事を執筆。2019年に電車内で心肺停止で倒れ救急搬送され蘇る体験以後、救命救急、高次脳機能障害、リハビリについても情報発信中。
上野りゅうじん
2017年「うちのへそ曲がり!!」でデビュー。ママスタセレクト漫画・記事挿絵などを担当。『オカン DAYS』(講談社)、『ママのうつ病をなめてたら死にそうになりました』(ぶんか社)が発売中。漫画で参加した『マンガでわかるポイント投資 100ポイントあったら「株」を買いなさい!』(安恒理著、講談社)、『女はいつまで女ですか? 莉子の結論』(KADOKAWA)がある。
漫画/上野りゅうじん
監修/鈴木健之(東京都済生会中央病院)、
関口由紀(女性医療クリニックLUNAグループ理事長)
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