皆さんも子供の頃から、「分かりやすくコンパクトに説明しなさい」とか「結論から先に言いなさい」と教えられてきませんでしたか? 普段の会話でも、普通の話もまるで漫才のネタのように面白おかしく話すことのできる人もいますね。

そういうテクニックをやり過ぎた先に、マユコさんのようなモヤモヤが生まれるのかもしれません。「面白ければいい」「分かりやすければいい」というわけではないことだってある。特に、仲間のためを思って行動したつもりだったマユコさんのようなケースはなおさらです。シリアスな出来事を笑い話にするとみんなの気持ちが軽くなるのは確かだと思いますが、当事者の気持ちは一番に配慮してほしいですね。

「切り抜き」の怖さを知った人が手に入れる、想像力という優しさ

 

インターネットやテレビの世界を見回してみると、この手の「切り抜き」ニュースにあふれていますね。どんなことでも、一から十まですべて伝えることはできないのは当然のこと。だからこそ、「ニュースや情報を伝える人」の倫理観や価値観が大切になるのだと思います。

とはいえ、今はすっかりSNS全盛の世の中。誰もが情報発信者になれてしまう時代です。

著名人の失言や、店員と客のサービスを巡るトラブルなど、「こんなことがあったよ!」と声を上げた人の発信を、私たちはよくよく注意して見なければなりません。

どんなシチュエーションで、どんな会話の流れで出てきた発言なのかな?
この二人の関係性は、もともとどういったものだったのかな?

たくみに切り抜かれた情報だけを見て判断するのではなく、他の角度から見た情報も探してみるとか、その人の過去の言動も確認してみるとか、多角的な視点を持つことが大切。

マユコさんのように「切り抜かれる」側になることだってあるかもしれません。そんなときは、「え? ブチ切れたわけじゃないよ~!」とあくまで明るくサクッと、「そうじゃない」と主張しておきましょうか。こういうことは時間が経つほど訂正が難しくなるので、とにかく初動が大切だと思います。

「切り抜かれる」経験をした人には、多角的な感覚が自然と生まれるはず。見えていることの裏側にも、「何か」があるのではないか。そんな風に思いを寄せられる想像力は、優しさです。

そして、安易に切り抜きをする人、切り抜きの誘導にひっぱられてしまう人に、「ちょっと待って」とストップをかけてあげてください。経験者は語る、が一番説得力ありますもんね。

皆さんのモヤモヤ話を教えてください!

職場や家庭で、イラっとしたけど言えなかった、違和感を感じたけど言葉にできなかった、モヤモヤしているのは私だけ? と思った経験がありましたら教えてください。エピソードを掲載させて頂く際はミモレの会員ニックネームではなく、仮名でご紹介します。皆さまからのエピソード投稿をお待ちしております。

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〔ミモレ編集室〕は、ミモレのオフィシャルコミュニティです。「好きを伝え、つなぎ、つながる」をキャッチフレーズに、〔ミモレ編集室〕メンバーの一人一人がこれまでに培ってきた美意識や好きなこと、最近気になっていることなどを自由にシェアし、繋がる場です。

文/梅津奏
構成/山本理沙

 

前回記事「「もっと残業したいのに...」働き方改革で急ブレーキをかけられたモヤモヤの解消方法とは 」はこちら>>

 
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