どこでの生活が快適かは、ケースバイケース


都市部、郊外、田舎では、どこでの生活が快適なのかと言えば、「人による」としか言えないところがあります。
「どんな仕事をしているのか(都市部に通勤しているのか)」「家族構成はどうなのか(特に、子供はいるのか)」「自動車の有無」「介護が必要な親がいるのか」「生まれ育った(馴れている)環境」などでも、随分、変わってきます。

また、単に「都会だから」「田舎だから」と言い切れないところも。
たとえば、都会でも治安がいいところもあれば、田舎でも悪いところもあります。住む場所を探すときは、その地域のことをしっかり調べてから決めたほうがいいでしょう。
特に、1人暮らしの女性やお子さんのいるご家庭は、地域だけでなく、「駅からの帰りに、人通りの少ない暗い道があるか」のチェックは必要です。都会でも、帰り道に公園があるなど、自然が多いところほど、夜道が暗くなるのでご注意を。

近年は、コロナ禍で都市部から離れる人が増え、さらにメディアでは「田舎のすてきな暮らし」を紹介していることが多いのですが、いい部分ばかりを見せていることも。
憧れだけで住もうとしないで、きちんと調べて、「自分(と家族)にとって、どこが合うのか」は、きちんと考えたほうがいいでしょう。

 


すべての願いを叶える「理想とする住み方」とは?


これらを踏まえた上で、mi-mollet読者が理想とする住み方には、“ある共通の意見”がありました。
それは、「都市部と田舎の2拠点で暮らすこと」。

・通常は都市部で、夏の暑い時期は扇風機もいらない涼しさの箱根で暮らしている。
・都市部ライフをベースに、休みは田舎で暮らしたい。
・季節によって住む場所を変えたい。

など。

経済的に可能であれば、2拠点で暮らせたらすてきですよね。やはり人は、都市部の「便利さ」と田舎の「自然の豊かさ」の両方を求めている、ということでしょう。

ただし、家の維持は意外とお金がかかるので、地域や滞在期間によっては、都市部で暮らして、休日は田舎へ旅行を楽しむくらいのほうが、コスパがいいこともあります。
というのも、以前、私の父が、都市部の暮らしのほかに、石垣島にあるマンションを2年ほど賃貸していたのですが、結局、そんな毎月行けるわけでもなく、トータルで見たら、「ホテルで泊まるのと同じくらいの出費」でした。
さらに、賃貸だと、自分で寝具や家具など、生活用品一式を用意したり、光熱費の契約をしたりする必要があります。逆にホテルだと、そういった必要はなく、さらに部屋の掃除をしてくれ、食事もつけられますしね。

もし賃貸ではなく、所有となれば、ローンを組むにしても、大きなお金が必要となるし、買ったけど「自分には合わなかった」ということになっても、所有物件が売れるまでは固定資産税などがかかってしまいます。

住みやすい街(町)にするかは、私たち次第!


今回のアンケートで注目すべきことは、多くの人が、都市部は「自然が少なすぎる」、田舎は「交通の便が不便すぎる」と感じていること。
都市部でいえば、SDGsで持続可能な社会(地球)を目指すなら、もっと緑を増やしていくことは必須です。
一方、田舎のほうは交通の便が悪いから、人が来にくいし、お店もできにくいため、過疎化が進んでいます。鉄道は、たとえるなら「血管」みたいなものですしね。
しかし、どちらも大事な課題でありながら、経済を理由におざなりになりがちです。

ただ、これは本当にどうしようもないことなのか? というと、そういうわけではないでしょう。本気で対応すれば、なにかしら改善方法はあるはずです。
私たちが生活するにあたり、住処の環境は最も大事なこと。もっと私たちの税金を有効活用して、より人が住みやすくなるように街(町)づくりをしていけるといいですよね。

人それぞれに住むにあたり、「大事なもの」があります。それは、自然の豊かさなのか、便利さなのか、子育てのしやすさなのか。それらを踏まえ、さらに、お金との兼ね合いも考慮した上で、自分(と家族)に合った快適な住処を見つけたいものですね。

 

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