仕事の中で学んでいく時代
デジタルリスキリングにかかった期間は約2年。独学の期間が長かったため、やや長めです。スタート時から外部研修や操作サポートサービスを使うことができたら、もっと早く完了できたかもしれません。最後の3ケ月ほど、有償の操作サポートサービスを契約することができました。自力では解決できなかったことがプロに質問することで、次々と解決し、スキルも一気に上がっていく実感がありました。
これからは仕事の中でこまめに学んでいく時代だと思っています。テクノロジーの進化はめざましく、業務のデジタル化やDX推進は待ったなしの状況です。会社と社員が協力し、事業上必要なデジタルスキルを学び、業務の進め方を変えていく必要があります。業務上必要なスキルを学ぶことになるので、会社は社員に学ぶための時間と資金を提供する必要があると思っています。社員側も「これは仕事に必要なスキルなので業務時間中に学び、実践させてほしい。外部研修を受けさせて欲しい」とどんどん主張していけばいいと思います。
時代が必要としているスキルを身に付ければ、人材としての市場価値があがります。またスキルアップしてキャリアに自信が付けば、会社に「雇ってもらっている」という主従的な関係から、「私はここで働きたいから働いている」という対等な関係に自分自身の意識を変えていくことができると思います。もし、働き続けたくない、これ以上成長できないと感じる場合は、転職という選択肢も持てるようになるでしょう。選択肢を持つことができるようになることで、心に余裕を持って、楽しく仕事ができるようになると思います。
まずは身近なツールでデジタルリスキリングを
いまの時代、デジタルツールが全く入っていない会社はほとんどないと思います。まずは会社にすでに入っているデジタルツールを使ってみるというはじめ方もあります。また私が学んだRPAは無料で使えるものが出ています。例えばWindows10と11のパソコンであれば無料で使えるPower Automate for desktopというRPAツールがあり、私の書籍ではこのツールを使って、請求書作成やWebページの操作を自動化する方法を解説しています。
高額な教材を買う、仕事をやめてスクールに通う必要もありません。仕事で使えそうなツールを見つけ、仕事の中で学び、実践し、スキルアップしていけばいいのです。デジタル分野のリスキリング、1回目はプログラミングの基礎概念の理解が必要なため大変に感じる人もいます。しかし、一度身に付けてしまえば、次に新たなツールを学ぶ際、基礎概念の理解は完了しているので、もっと早く、楽に学ぶことができます。
大切なのは、スキルを身に付けることでどう変わりたいか
時間的にも心理的にも余裕がある職場にしたい、10年後も事務職として働ける自信を付けたい、リモートワークができる会社に転職したい、副業したい。
リスキリングによって実現したいことはなんでもいいと思います。こうなりたいという明るい未来があれば、人は頑張れますし、前向きに頑張る人の周りには協力者が集まってきます。
これからの時代、最終学歴より最新学習歴が大切だと言われています。自分なりのリスキリングスタイルを持ち、こまめにその都度必要なスキルを学び足していける人になりたいなと思っています。
リスキリングで新たなスキルを学び足し、より自分らしく働ける人が増えることを願っています。
文/あーちゃん
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