GSMは「ガールズ・シモ・モンダイ」と覚えよう


GSMは「Genitourinary syndrome of menopause」の略で、日本語では「閉経関連泌尿生殖器症候群」といいます。簡単にいうと更年期以降のおしも周りの不快な症状たちのこと。正式名称は難しいので、ここでは「ガールズ・シモ・モンダイ」と覚えておきましょう。

 

GSMの主な症状は3つ
1:外陰部・膣・尿道周りのかゆみ、痛み、乾燥感
2:おしっこ問題。頻尿や尿漏れと再発性膀胱炎
3:セックス問題。痛みや出血

かつて更年期以降の女性のこういった不調は、「年をとったから、しょうがない」「ほっとくしかない」と、老化現象として見過されてきました。それが半世紀ほど前に、これらが女性ホルモンの減少で引き起こされる「病気」であることがわかったのです。

 

「萎縮性腟炎」「老人性腟炎」という、あまりうれしくない名称ですが病名もつけられ、これまでスルーされてきた中高年女性の女性器にまつわる悩みにも少しずつ医学の光が当たるようになりました。

「萎縮性腟炎は腟の病気を指しますが、GSMは腟だけでなく外陰部や尿路まで含めたいわゆるフェムゾーンに起こる不快な症状をすべて包括した正式な病名です。2014年の国際的な学会で誕生した病名で、日本ではまだほとんど知られていませんが、病気と位置付けられたことできちんと治療ができるようになりました。

実際に閉経後の50%以上の女性がなんらかのGMS症状で生活の質(QOL)を落としているとわかっています。女性ならだれにでもやってくる閉経から起こるGSMによって人生や生活を楽しむことができないとしたら由々しき問題ですよね」