子どもの前で「仕事をしたくない」は絶対に言わせない


旦那様に根負けしないようにするには、さーちんさんの中で「これだけは絶対に譲れない」という決め事を作ることが必要でしょう。

優先度がもっとも高いと思われるのは、「子どもの前で『仕事をしたくない』とは絶対に言わせない」です。このままでは9歳の息子さんが、「僕もお父さんと同じようにがんばることを選ばなくていい。でもご褒美は要求していい」と思ってしまいかねません。息子さんが成長しても、「仕事なんてしたくない」「税金で持っていかれるから働いても無駄」とがんばらない言い訳と愚痴を言い、家でずっとダラダラしている――そんな大人になったら、旦那様はどう思うでしょうか? きっと嬉しくはないはずです。なのでこれだけは、どれだけ旦那様が不機嫌になろうと、あなたが折れずに踏ん張ってほしいと思います。

お金のことも、大切なことですよね。さーちんさんは自営業なので、万が一、あなたの身に何かあれば、家計が立ち行かなくなる可能性もあります。そこで、これからお子さんにかかる教育資金を洗い出し、貯蓄プランを立て、旦那様にも共有してはいかがでしょうか。子どもに必要なお金を“見える化”することは旦那様に危機感を持ってもらうだけでなく、“贅沢のグレード”を落とすための強力な理由にもなり得ます。そもそも、「思い出」に高額なお金は必要ありません。家族全員が笑顔で過ごせることの方が、何よりの思い出のはずだからです。

子どもの未来に必要なお金のために、「贅沢な外食や旅行」は夫のわがままで、どれだけ不機嫌になろうが、徐々に減らしていくことを合意してもらう。これも、さーちんさんが絶対に譲ってはならないことです。

 


「がんばっているお父さん」の思い出は、あなたの手にかかっている


さーちんさんが仕事をがんばっているぶん、旦那様が家事全般を担うなどの役割分担ができているのなら、それはそれで一つの形でしょう。ですが、「家事を手伝ってくれる」という言葉から、主な家事はあなたが担当されているのではないですか? もし家計は私が担う、と割り切るのなら、旦那様に家事の比率を上げてもらってはいかがでしょう。そうでないと、あなたが倒れてしまいかねません。

息子さんはお父さん、お母さんのことをよく見ています。荷が重いかもしれませんが、息子さんの記憶に「がんばっているお父さん」の姿が残るかどうかは、これからのさーちんさんにかかっていると言えそうです。

5年間、さーちんさんはじゅうぶん旦那様に優しくしてあげました。もうこれ以上、甘やかす必要はありません。これからは旦那様を「手のひらで転がしてやる!」「意のままに操縦してやる!」くらいの強い気持ちで挑んでいただきたいと思います。いつか大人になった息子さんが、楽しい思い出だけでなく、両親への労りを噛み締める――そんな夫婦の協力体制を築けるよう、さーちんさんの「絶対に譲らない」という踏ん張りを私も全力で応援しています!

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取材・文/金澤英恵


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