——では、トレーニーとしてのREIKOさんの歩みに話を戻します。2022年から始動した「MISSION×2」は、BE:FIRSTに次ぐBMSGの新たなグループ(後にMAZZELとしてデビュー)を生み出すためのプロジェクトでした。最初の段階でREIKOさんはどんなモチベーションを抱いていましたか?

REIKO:僕と同じくトレーニーだったRAN、KAIRYUやSEITOとは、プロジェクトが始まる前からレッスンを受けていて、すごく絆が深まっていたので、やっぱり一緒にグループでデビューしたいという気持ちが強かったです。個人的にもトレーニーになって1年経っていて、ある程度の経験を積んでいたからこそ、「今度こそチャンスを掴みたい!!」という意気込みを持っていました。

 

——それだけに強い気持ちで自分を追い込んでしまったことで、結果的にREIKOさんは調子を崩してしまい、「MISSION×2」の第4話で別の道を選択することが発表されました。

REIKO:自分で自分にプレッシャーを課してしまい、どんどん不安になってしまう時期がありました。一緒に夢を語っていた3人がスタジオで練習しているのに、自分は気落ちして家から出ることができない……。自分が迷惑をかけていることを想像すると、余計に辛くなってしまって。日高さん(SKY-HI)に相談させてもらい、「MISSION×2」から離れるという結論に至りました。

 

——大きな挫折だったと思いますが、どのように乗り越えたのでしょうか?

REIKO:それが決まったときは、自分がアーティストとして活動していく自信を失いかけていました。例えばBE:FIRSTは事務所の先陣を切って活動していて、たくさんのファンの方々の期待を背負いながら、どんなに忙しくても自分で自分を支えています。僕にはそれができないのではないかと思っていて……夢を諦める選択も頭をよぎりました。でも、こんなに自信がない僕に対して、日高さんはもちろん事務所のスタッフさんも見放すことなく、優しく背中を押し続けてくれていて。それがすごく嬉しかったですし、ここで諦めるわけにはいかないなと。「もう絶対に負けない!」と、再出発する覚悟を決めました。

——自分で自分を追い込んでしまう一面は、ソロアーティストとしてデビューした後も向き合っていくことになると思います。今の段階では、どのように克服していきたいと考えていますか?

REIKO:まだ悩み中です。今、デビューシングルのパフォーマンスを練習しているのですが、どうしても「早く完璧にしなきゃいけない」と焦ってしまうので(※取材は9月中旬に実施)。プロとしてのクオリティを追求しながら、適度にブレーキをかけなきゃいけない。そのバランスが難しいのですが、最近はひとつの基準を見つけたんですよ。日高さんや、いつも一緒にいてくださるマネージャーさんがOKを出してくれたら、自分でも自分にOKを出すことです。信用している人のOKに頼る! それが大事なのかなと思っています。

後編は10月9日(月)公開予定です。

<INFORMATION>REIKO
「BUTTERFLY」
2023年10月6日(金)

 

デビュー曲「BUTTERFLY」はプロデューサーにMatt Cab、DJ UPPERCUT、トップラインに虹色侍ずま、藤田織也と豪華制作陣を引き連れて完成した極上のR&B。タイトルのみならず歌詞にも登場する「butterflies」という言葉には、”胸がざわめく”や”ドキドキする”という意味もあり、甘く切ない恋心を表現しているそう。コレオグラファーとしてs**t kingz(シットキングス)のOguriが参加、曲の細部までREIKOの魅力を引き出すことに拘っています。「No More」と同じく新保拓人監督が手がけたミュージックビデオは、大人っぽいプレデビュー曲から一転、ミュージカル調の演出がチャーミング! 要チェックです。
REIKOオフィシャルアカウント
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撮影/榊原裕一
ヘア&メイク/椎津恵
スタイリスト/宮崎卓弥
取材・文/浅原聡
構成/坂口彩
 

第1回「REIKO「ずっと音楽が救いでした」。SKY-HIが満を持して解き放つ逸材が振り返る学生時代〈ロングインタビュー前編・全3回〉」>>