秋田犬はおとなしくて、飼い主に従順な犬

――そんな秋田犬の魅力や、性格について教えていただきたいです。

佐藤さん:まず、大型犬であることですね。あとは、耳。小さい時には垂れてるんですけど、成犬になるとピンと立つので「立ち耳」って言うんですけれど。そして、くるんと丸まった尻尾「巻き尾」が秋田犬の特徴であり魅力ですね。


性格は、基本的にはとてもおとなしくて、頭がすごく良いんです。忠犬ハチ公でもわかるように飼い主さんにすごい従順で、飼い主さん以外の人にはあまり興味がなく、尻尾も振らない。そんな飼い主さんに一途なところがすごくかわいいなと感じますね。

 

――秋田犬会館は秋田県大館市にあるので、行きたくてもなかなか行かれないという読者の方もいるかなと思います。秋田犬保存会の東京都支部の方でも秋田犬が見られるイベントを随時開催されているようですが、今後、東京で秋田犬に会えるのはいつ頃になるのでしょうか。

佐藤さん:前回は昨年12月に、東京で秋田犬の品評会がありました。


基本的に東京で開催される秋田犬のイベントは、東京都支部さんがこちらの本部とは別に、依頼があれば直で請け負ってくれているようでして、詳しくは東京都支部のアカウントを見ていただくのが確実かなと思います。銀座で秋田犬のお散歩会というイベントを定期的に行われているようです。

秋田犬保存会 東京都支部のInstagramアカウントはこちら>>

――秋田犬をめぐる現状について教えてください。

佐藤さん:秋田犬は最近、メディアで取り上げられることが多いのですが、実は日本国内では秋田犬のブリーダーの方の高齢化が進んでおりまして、繁殖を手がけている方が、著しく減少してるような現状なんです。
国内の秋田犬の登録数も、年々減っている状態なので、今は新しく飼育してくださる方が増えるような活動を、今後の目標としていこうと思っています。

――秋田犬の登録数も減っているということですが、今は大体何匹ぐらいいるのでしょうか。

佐藤さん:今は国内で2500頭ぐらいですかね。毎年、徐々に減っていっています。

――最近話題になったポストについて教えていただきたいです。

佐藤さん:ドアの外に秋田犬3匹と柴犬ちゃんがいるポストですね。


柴犬との大きさの差がわかるのでアップしてみました。「Xを見て来ました」というお客様もとても多いので、そんな時に、実際にはこんな感じだよ、と説明できたらなと。

――柴犬と顔はちょっと似ていますが、大きさは全然違いますよね。

佐藤さん:はい。秋田犬は結構大型犬なんだというのを知らない方が多いんです。「柴犬よりちょっと大きいのかなと思ってました」という声をよく聞くので、その大きさを知ってもらえたらなと思ってそういうのを意識しながらいつもポストしています。

――だいたい何歳ぐらいに成犬の大きさになるのでしょうか。

佐藤さん:1歳半くらいで骨格がほぼ決まってくるんですけれど、そこからちょっとお肉などがついて、体重が増えて大きくなってきて、3歳くらいでしっかり大人の秋田犬になると言われていますね。


――3歳で大人になって、何歳ぐらいまで生きるのでしょうか。

佐藤さん:大型犬は10歳くらいまで生きると一般的には言われているんですけれど、最近は犬も長生きできるようになって、だいたい13歳くらいまでになっているようですね。ただ、大型犬なので介護とかが大変かなと思いますけれど、そこまで見越して秋田犬を飼っていただくのがいいなと思っています。

――これから秋田犬を飼いたいなと思っている人へのアドバイスやメッセージはありますか。

佐藤さん:秋田犬を飼いたいと思っている方へのアドバイスについては、基本的に寒さに強く、暑さに弱い犬種なので、夏場は冷房を入れたお部屋に入れてあげることを気をつけてください。

あと、注意する点としては、秋田犬は力がとても強いです。決して危ない犬種ではないのですが、甘噛みでも、他の人や他のワンちゃんに怪我をさせてしまう場合があるかもしれないので、秋田犬と暮らす場合にはきちんと向き合う覚悟や、子犬の時にしっかりとしつけをする時間を設けることが必要になってきます。

基本的にはおとなしい性格でとても飼い主に一途なので、家族になった場合には良いパートナーになってくれると思いますよ。

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もっふもふの大きな体で飼い主を一途に愛する秋田犬が国内でどんどん減っているなんて⋯⋯。日々かわいい秋田犬たちの姿をXでたっぷりと見せてくれる秋田犬保存会の活動を支援したくなるインタビューでした。一度現地に見に行ってみたいです!

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次回の「SNSで見つけた『バズり人』さん」もお楽しみに!


構成・文/大槻由実子
編集/坂口彩
 

 

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