未使用はがきと交換できるもの


さやかさんのご家族のように、年賀はがきを大量に購入した結果、未使用のままになってしまっているご家庭はあると思います。また、使わない切手や書き損じたはがきが放置されていることもあるかもしれません。これらはお金に換えることはできませんが、手数料を少し払えば新たな切手やはがきに交換が可能です。

手数料は、99枚までは1枚につき5円、100枚以上は10円です。100円切手5枚を500円切手に交換する場合、手数料は5枚×5円で25円。500円切手1枚→100円切手5枚の場合は5円の負担で済みます。些細な金額ではありますが、額面の小さい切手の交換は手数料の負担増になるので、額面の大きなものに交換するのが得策です。

切手やはがきはあまり使わないという方は、メルカリなどで使えるレターパックプラス(520円)やレターパックライト(370円)に交換するのも1つの手かもしれません。

なお、書き損じや未使用はがきは、次のような団体に寄付するという方法もあります。


はがき20枚でバングラデシュの少女たちが読み書きを学ぶ1カ月分の授業料になったり、途上国の子どものワクチンに換えられるなど、わずかな枚数でも立派な寄付になります。なお、「世界の子どもにワクチンを」には、2023年1月〜12月の1年間で1117万円分の支援が寄せられています。

 


年賀はがきの交換期間

お年玉付年賀はがきを書き損じてしまった場合、年賀はがきの販売期間中であれば、その年度に使えるものと交換できます。交換期限は特に設けられていませんが、11月1日~1月8日くらいが標準のようです。

また、身内の不幸によって喪中になってしまった場合、利用できなくなった年賀はがきは無料で切手などと交換が可能です。他にも、何も書かれていない無地の年賀はがきをインクジェットプリンター用にしたいときなど、手数料無料で交換できるケースはいくつかあります。詳しくは、日本郵便のサイトでご確認ください。

投函せずに未使用であれば、過去の年賀はがきも受け付けてもらえます。年賀はがきにはお年玉賞品がついているので、1月中旬の当せん番号発表後に交換するのがいいかもしれません。

余談ですが、筆者の知り合いに、お年玉くじだけを目当てに毎年500枚くらいの年賀はがきを購入している人がいます。1枚63円×500枚で3万1500円もかかりますが、当たらなければ交換すればいい、という考えなのでしょう。手間にはなりますが、何回かに分けて交換すれば、手数料2500円で当選を調べるワクワク感が楽しめ、賞品をゲットできる確率も高まります。ただし来年からは1枚85円になるので、このような遊びもやりにくくなるかもしれません。


郵便局では見守りサービスや人形の処分も

今回は切手やハガキの交換について紹介していますが、郵便局では、本来の郵便事業にとどまらず、近年いろいろなサービスを行なっています。その1つが「みまもりサービス」です。月額2500円で、郵便局員が月に1回離れて暮らす家族のもとを訪問してくれるというもの。

見守りだけでなく、日常生活の中でケガをして入院してしまった場合は、日額3000円×入院日数の保険金が支払われる「みまもり保険」が追加料金なしで付いてきます。

他にも、捨てづらい人形やぬいぐるみを供養した上で処分してくれる「人形感謝代行サービス」というユニークなものも。こちらは日本人形協会と提携して行なっているもので、ぬいぐるみやひな人形、五月人形などを毎年10月頃に開催される東京大神宮の人形感謝祭で供養してくれます。

料金は1箱(袋)5000円+ゆうパック料金(利用者負担)と安くはありませんが、人形の処分にお困りの方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

関連記事
【プロが勧める見守り家電リスト】「離れて暮らす親が心配…!」そんな時のバックアップ体制>>
 

2024年秋から郵便料金が大幅値上げ

今回の本筋とは少し話が逸れますが、昨年末、郵便料金の大幅値上げが発表されました。

 

最近は手紙などを送る機会も減ってきているので、現在の郵便料金が一体いくらなのか定かではないという方も多いかもしれません。何年かに一度、じわりじわりと値上げを繰り返してきた郵便料金ですが、上の表のように、2024年秋以降は封書が110円、はがきが85円と大幅に料金が変わります。これを機に、さらに不要な切手やはがきが出てくるかもしれません。

相談者のさやかさんの夫の実家は商売をされているとのことですが、一般の家庭でも、切手やはがきがタンスの奥にしまわれていることはよく聞く話です。高齢の親は交換できることを知らなかったり、交換するのは面倒、貧乏臭くて恥ずかしいなどと考えている場合もあります。

数枚をわざわざ郵便局に持って行くのは手間かもしれませんが、もしまとまった数のはがきや切手があるようでしたら、ぜひこれを機に一度整理してみてはいかがでしょうか。


構成/渋澤和世
取材・文/井手朋子
イラスト/Sumi
編集/佐野倫子

 

前回記事「【年金にまつわる心配】定年より前に早期退職。会社員をやめた場合、もらえる年金額はどう変わる?」>>

 
 
 
  • 1
  • 2