また、リノベーションの難しいところが、物件を購入してからでないとわからないことがたくさんあること。それを強く痛感したのが、躯体現しを行うときです。スケルトン状態での引き渡しでない限り、購入時にはクロスの下の躯体部分がどうなっているかはわかりません。実際にクロスを剥がしてみると、躯体部分が思った以上に汚い……なんてことも。
僕も当初は外周壁も躯体現しにするつもりでしたが、あまり見た目が良くなかったため断念。天井部分も木材が剥き出しになっていたり、イメージと違うところもあって、だったら白く塗装したほうがいいかなと最後の最後まで悩みました。住んでみると、そんなところも味と思えるようになるのですが、このあたりは結構頭を抱えるポイントかも。
予想外だったのが、お風呂の追い焚きを構造的につけられなかったこと。これは、古いマンションの「あるある」らしいのですが、追い焚きなんて当たり前にできると思っていたので驚きでした。幸い、基本的に日々のお風呂はシャワー派。じっくり長湯をしたいときは、サウナ好きなのもあって銭湯に行っちゃうタイプなので、さほど不便は感じていないのですが、年をとって銭湯に出向くのが億劫になったときにちょっと困るなあというのが本音。
あと、これは完全に愚痴なのですが、デザイナーさんから「このマンションは、物件全体が追い焚き機能がつけられない」と説明を受けていたのです。しかし、後日、SUUMOを見ていたら同じマンションの別室が売りに出されており、その部屋は追い焚き機能が普通についているではありませんか。正直、「はあ? 今すぐ会社までカチコミかけたろか??」と『孤狼の血』の鈴木亮平になるくらいにはブチギレ案件だったのですが、さまざまなディスコミュニケーションが重なり、もうその頃にはデザイナーさんと完全に上っ面だけのやりとりになっていたので、いろいろ面倒くさくなり匙を投げました。
そういう意味でも、やっぱりいちばんの後悔は業者選び。ローン返済は物件の引き渡しと同時にスタートするため、リノベ期間中は当時住んでいた賃貸物件の家賃と二重払いになります。その期間をできるだけ短くしたいのもあって、ちょっと引っ掛かりはあるものの、そのままリノベを進めましたが、その後の長い生活を思えば、二重払いの期間なんてごくわずか。
だったら、多少その期間が延長してでも、業者選びにこだわれば良かった。リノベをするなら、本当にこの会社にお願いしていいか、納得するまで真剣に探す腹決めが大事です。ここは、今後リノベを検討している人に是が非でも伝えたいところ。
関連記事
物件購入からリノベまで「ワンストップ」業者を利用した僕の失敗談。“一生に一度の買い物”なのに不満が残った要因は…>>
Comment