なぜセンスが最強の存在感を作るのか?


でもなぜ、センスが勝つのでしょう。なぜセンスが最強の存在感をつくるのでしょう。
答えは簡単。センスって、ファッションセンスだけを指すのではないからです。人間の能力の1つと言ってもいいものだから……。

大人のファッションセンスは、生き方においても、人間性においても、その人の全てにセンスがあることを裏付けるもの。だから、人として魅力的なオーラを放つのだし、装いのみならず、その人自身が素敵という、目に見えないものまでをひっくるめた“雰囲気の美しさ”につながるのです。

きっと素敵な暮らしをしているのだろう、良い趣味も持っているのだろう、会話をしても相手を魅了するのだろう、そんなふうに、人生そのものがセンスで彩られているに違いないと思うから、申し分なく素敵に見える、というふうに………。

 

それこそファッション自体が不思議な人は、往々にして、人柄も不思議だったりするもの。年齢を重ねるほど、ファッションはその人自身を、人となりまでを映し出すようになるからこそ、ファッションセンスは年々重要なものになってくるのです。

とは言えそうと分かっても、夏木マリさんや萬田久子さんのように、高度なオシャレが自分にはできないと、そこで尻込みしてしまう人がいるかもしれません。
ただ難しそうに見えるのは、モード感だったり個性だったりが立っているからに他ならず、当然のことながらコンサバにも洗練されている人はたくさんいて、例えば角のない、さりげないセンスで、常に絶対外すことがないのがキャサリン妃。

少なくともTPOをしっかりと捉えながら、いつも見る人をはっとさせる人。おそらく今まで1度も、服選びにあれ? と思ったことがないはず。そして必ず見ている人を心地よくする。それもまたセンスの形。
今自分は何を着るべきか、世の中のニーズも、自分自身のことも、はっきり見えている視力の良さと知性、それもまた、大人のセンスの正体なのです。そう考えると、センスはもっと身近なものに感じられるはず。

そもそもがファッションセンスをカバーする方法はいくらでもあって、自分にはセンスがないと思うなら、迷わず雑誌やウェブで紹介されるスタイルをそのまま真似ればいい、するとまず人の目が変わってきて、自分の中にも納得が生まれる。なるほどそれがセンスなのだと分かってきて、いつの間にか身に付いているもの。まるで、気がついたら自転車にするっと乗れていたように。
センスは生まれ持ってのものと、最初から諦めてしまう種類のものでは無いのです。

ともかく今、一番歳をとらない決め手として、アンチエイジングとしてのセンスを、もう一度鍛えてみてください。

何よりセンスは一生モノ、歳をとればとるほどセンスの威力はますます人を輝かせ、いよいよ歳をとらせなくするはず。そして気がつけば、人生をいろんな意味で充実させてくれているはずなのです。センスとはそうやって、人生を丸ごとより良いものにする“不思議な能力”なのですから。