コロナ感染後、回復したあとも長引く咳や喉の痛みに、「もしかして、コロナ後遺症?」と不安になっている方も多いのではないでしょうか。今回は、コロナ後遺症の定義や、診断の基準について解説していきます。

 


コロナ後遺症の定義とは?


実は、コロナ後遺症という言葉は、厳密に定義がされていません。ですが、国際的にはある程度統一した見解があり、英語では「Post-COVID Conditions(ポスト-コビットコンディションズ)」といいます。その定義とは以下の3つです。

1. 新型コロナ感染症を発症してから3ヵ月後もなんらかの症状があること。
2. 3ヵ月後にあるその症状が、患者さんの生活に支障をきたすような影響を及ぼしていること。
3. そしてその症状が、他の病名で説明されないものであるということ。

「コロナ後遺症」というのは非常に便利な言葉なので、コロナ感染後に出ている症状は、全てコロナ後遺症と呼ばれてしまいがちです。
特に、このコロナのパンデミックで、皆さんの意識だけでなく、医師の意識もコロナに向いている傾向があると思います。ですので、3ヵ月後にある症状、という条件とプラスして、他の病名で説明されないという、この基準が非常に大切なのです。