ダイエット＝食べない、と考えがちですが、「40代以降の“食べないダイエット”は危険です」と警鐘をならす管理栄養士の岸村康代さん。
「“食べないダイエット”は短期間でやせるには効果的ですが、40代以降は貧血など体調をくずす可能性が高くなります。そして体重は落ちてもやつれてしまい、一気に老けて見えることも。それだけでなく代謝が落ちて、逆に太りやすい体質になってしまうのです」

そういう岸村さんは20代のときに“食べないダイエット”と“リバウンド”を繰り返し、すっかり太ってしまった経験の持ち主。その後、栄養学を学び、バランスよくきちんと食べることで15kgのダイエットに成功しました。

そこで豊富な経験と知識をもつ岸村さんが、“食べるダイエット”に役立つ食材をピックアップ。“やせる栄養素”の秘密や、ダイエット効果をさらに上げるレシピを6回に渡ってお届けします。今回は日本を代表するスーパーフード「おからパウダー」です。

ダイエット＆きれいの栄養素がたっぷり！　

豆乳や豆腐を作る際に残った大豆の搾りかすが「おから」。それを乾燥させたものが「おからパウダー」です。
「おからパウダーは天然のサプリメントといってもいいほど“やせる栄養素”が豊富です。まず50％近くが不溶性の食物繊維。水分を吸収してふくらみ、満腹感を得られるので食べすぎを防止できます。そして脂質が少なく良質な大豆たんぱく質も約25％ほど含みます」

そのほか抗炎症作用や脂質代謝を改善するといわれている大豆サポニン、女性ホルモンに似た働きをする大豆イソフラボン、コレステロールや血中の中性脂肪を低減させる大豆たんぱく質や大豆レシチン、腸内の善玉菌のエサとなる大豆オリゴ糖のほか、ビタミン、ミネラルも。

「一日に大さじ２～３杯ほど食べるだけで、不足しがちな食物繊維をしっかり補え、便秘解消にも効果的です。どんなお料理とも相性がいいのも特徴。とろみのあるポタージュスープなどの汁ものや、ポテトサラダなどのお料理に振りかけるなどして召し上がってください。ただし充分な水分といっしょにとらないとお腹がはったり、おからパウダーの効果が半減してしまいます。しっかり水分をとることをお忘れなく」

サラサラタイプと粗目タイプを使い分けて

「おからパウダー」はスーパーなどで簡単に手に入りますが、メーカーによって細かさが異なるそう。
「微粉タイプは小麦粉代わりに使うのがおすすめ。ホワイトソース、パンケーキ、お好み焼きなどに使用するとのがよいでしょう。粗目タイプはパン粉の代わりに。ハンバーグのかさ増しにもおすすめです」
代用することで一気に糖質オフできるうえに、食物繊維とたんぱく質をしっかり補えます。

ヨーグルトと合わせれば、最強のダイエットフードに

そして「おからパウダー」と相性がいいのがヨーグルト。
「食物繊維∔発酵食品のダブル効果ですこぶる快腸に。研究でおからパウダーをかけたヨーグルトを18名の女性に3週間毎日朝食に食べてもらったところ、ほぼ全員が便秘を解消。腸内環境が改善されたほか、腹囲が最大8.5㎝、平均で５cm以上減るといった結果に」

岸村さんおすすめ！ 「おからパウダー」の“食べやせ”レシピ

「おからパウダーはジャガイモの代わりにもなります。ジャガイモはでんぷんが多いので、食べると少し罪悪感がありますよね。でもおからパウダーならたっぷり食べても大丈夫」
微粉タイプと粗目タイプ、それぞれのおすすめレシピはこちら。

「おからパウダー」を毎日とることで、どんどん腸が元気になり、排出力がアップ。快腸になると体が軽くなり、身も心も元気になってくるはず。ぜひ「おからパウダー」を常備してください。

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