子どもの気持ちを読み取ろうとすることで、自ずと伸びる能力

②コミュニケーション能力

子育てでは、子どもとのコミュニケーションが不可欠です。幼いうちは特に言葉や表現力が限られているため、子どもの気持ちや意図を読み取り、適切に対応するためのコミュニケーション能力が、女性に求められることになります。

子どものサインや非言語的なコミュニケーションに敏感になることで、コミュニケーション能力が自然と向上します。私は仕事をするようになってから、社員とすれ違っただけで、「あれ、仕事で何かストレスを感じているのかな」といったことを鋭敏に感じるようになりました。これは子育て中に非言語的なコミュニケーションが養われたからだと感じています。

 

また、子育てには家族全体の協力が必要ですから、そのつどパートナーやほかの家族とのコミュニケーションを通じて、意思疎通や協調を図らなければなりません。適切な情報共有や意見の交換によって、家族との連携を円滑にし、コミュニケーション能力を高めていきます。

 

先に述べたように、子育てでは、学校やさまざまなコミュニティとの関わり、情報を共有する機会が自然と増えます。たとえば、親子グループ、PTA、子どもの習い事など、これらの場でほかの親や関係者と交流し、情報や意見を交換します。そこには、さまざまな属性の人がいます。普段関わらない人と関わることで、コミュニケーションスキルが磨かれていくのです。

私はもともと対人関係が不得手で、心地よい人、気の合う人としかコミュニケーションがとれない性質でした。しかし、子育て中は自分の好き嫌いを超越して、さまざまな人と交流したため、コミュニケーション能力が向上したのだと思います。