下半身付随の猫ちゃんを飼う時に気にしてあげてほしいこととは?

――らいちゃんと過ごしていて知ったこと、発見したことはありますか。

晴さん:最初は体位変換や食事なども全て私がしていましたが、日々の生活の中で、らいが自分で体の動かし方や楽な姿勢などを学んで、ハンデを乗り越えていく姿に、生きる力のすごさを知りました。

歩きやすい姿勢がうれしくて早足になるらいちゃん。中腰でついて歩くのが大変です。

――交通事故などでらいちゃんと同じ状況になる猫ちゃんもいると思います。下半身付随の猫ちゃんを飼う時に気にしてあげてほしいことについて知りたいです。

晴さん:下半身(後ろ足)が同じ向きになりやすく、床にあたる時間が長い方の腰骨の付近が擦れて傷になりやすいので、体位変換をするといいと思います。

らいちゃんの手術の傷痕。常に腰に負担がかかってるので、こんにゃくホットパックを腰に当てています。

――これまで多くの猫ちゃんのレスキューをしてきた晴さんですが、高齢の猫ちゃんと暮らす時に気をつけてあげたいことについて教えていただけますでしょうか。

晴さん:食器を食べやすい高さに調節すると、食べる時に首が楽になります。

当初、足を投げ出したスタイルで食事をしていましたが、トレーニングを重ね座位ができるようになりました。食器の高さも試行錯誤しぴったりフィット

また、うちにいた高齢の子はトイレの段差を上るのが難しくなったので、100均の板などでトイレの入り口に階段や坂を作ったり、トイレまわりにシートを敷いてオシッコの粗相に備えていました。トイレは高低差が結構ありますので、段差をなるべく無くすと出入りがしやすいと思います。

ウンチも硬くなり出にくくなったり、脱水症状になりやすくなりますので、水に猫用ミルクや「CIAOちゅ〜る」を混ぜたり、ウェットフードに少し水を混ぜて与えたり、水分をなるべく多く摂れるように工夫していました。


――今後、インスタでどんな発信をしていくのか教えていただけますか。

晴さん:これからも変わらずほのぼのとした我が家の日常を発信していきたいです。

――最後に今回、らいちゃんのことを初めて知った読者のみなさんに向けてのメッセージをいただけますでしょうか。

晴さん:らいは下半身不随のハンデがありますが、それすら魅力の1つに変えて毎日を楽しくパワフルに生きてきました。生命力に溢れた元気いっぱいのらいと、仲間たちを楽しんでいただけたら嬉しいです。



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フォトブック『らい 下半身付随の猫』には、らいちゃんの半生がたっぷりの写真とともに語られています。猫も人も大好きな、明るいらいちゃんの表情をゆっくり見ることができますよ。
 

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次回の「SNSで見つけた『バズり人』さん」もお楽しみに!


構成・文/大槻由実子
編集/坂口彩
 

 

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