SUGAが溺愛する大邱のソウルフードを実食!

三角マンドゥ大邱広域市 中区 大新洞 115-378 大邱西門市場内

最後に、大邱ならではのグルメをいくつかご紹介しましょう。大邱で生まれ育った俳優やアイドルなら、きっと子どもの頃に食べたかも……? いうストリートフードが、三角マンドゥ。

 
 

三角形の餃子のようなものを、油を多めに使って揚げるように焼いたスナックです。中身は春雨だけというシンプルなものが基本で、お醤油とねぎのソースをかけていただきます。
三角マンドゥ発祥の地は、古くから朝鮮三大市場といわれてきた西門市場です。衣類や食器など4000軒がひしめく韓国最大級の市場を歩きながら、アツアツの三角マンドゥをどうぞ。

西門市場には、他にもオイシイそうな食べものがいっぱい
鳳山チムカルビ大邱広域市中区東徳路 36ギル 9-18

大邱のソウルフードといえば、チムカルビ。カルビといえば、しょうゆ味が一般的ですが、大邱のカルビはコチュジャン&にんにく味です。辛いのは、「盆地の大邱の夏は暑いから、熱さには辛いもので対抗するのが大邱流」という説も(大邱広域市によるガイドブックより)。

 

チムカルビは、使い込まれたアルマイト鍋に煮込んだ牛カルビが骨ごとドーンと出てきます。はさみでちょきちょき切って、葉っぱにくるんで豪快にいただくのが韓国風。シメはライスを入れて焼き飯にするのも韓国風。

 
 
 
 

ちなみに、このお店には2014年にヨン様ことペ・ヨンジュンさんがいらっしゃったとのことで、写真が飾ってありました。当時ヨン様をおもてなしした店長さんは、「マネージャーさんと思われる方と少人数でいらっしゃいました。とてもソフトな雰囲気で、全身にオーラをまとっていました」と、教えてくれました。

ガリバーマクチャン 鐘路直営店大邱広域市中区鐘路1街45-1

大邱のもうひとつのソウルフードといえば、マクチャンです。マクチャンとは、牛の四番目の胃袋、あるいは豚の直腸のこと。

表面がこげ茶になるまで焼くと、外はカリッと、お口でとろけるマクチャンのできあがり!

マクチャンの歴史は、1969年、大邱のとあるお店が、それまではスープの出汁程度に扱われていたマクチャンをメニューとして取り上げ、それが大ブレークしたことがきっかけといいます。今ではマクチャン店が立ち並ぶ通りもでき、多くの店がおいしさを競う郷土料理となりました。

 

こちらのガリバーマクチャンは、レトロコンセプトのお店です。このお店のウリのひとつは、トウモロコシを素材にした駄菓子がついてくること。デザート? と思いきや、最初に焼くのがオススメとのこと。

 
 

こんがり焼くと、さくさくパリッとした、「焼肉」ならぬ「焼き駄菓子」のできあがり。意外な食感に「わ、おいしい~!」と宴席が盛り上がり、食欲にエンジンがブンブンかかる、魔法のオードブルでした。

マクチャンといえば、大邱出身のBTSのSUGAも大好きな食べ物です。まだデビューする前の2013年1月27日、SUGAはこんなツイートをしています。


「そして10年後、『大邱マクチャン』の店を開く。従業員はみんな慶尚道方言のネイティブスピーカーで、店内すべての音楽は強烈なヒップホップ。そこで俺はソムリエみたいに4/4拍子のヒップホップビートにノリながらマクチャンをひっくり返す」

「マクチャン店長宣言」からもうすぐ10年。当時のSUGAが今の自分を見たら、想像をはるかに超える現実にきっと驚くことでしょう。

そんなSUGAは、「Ma City」(2015)で、故郷と自分をこう歌っています。

俺は大邱出身で一番成功した奴 
こんなふうに言われるようになるはずだ いまに見てろ
俺が大邱の自慢 新時代の新しい風
大邱の過去であり現在、そして未来
Come to ma city

BTSのSUGAとVの故郷、そして多くの芸能人を生んだ美とグルメの街、大邱。KTX(韓国高速鉄道)でソウルから1時間50分、釜山からは45分。コンパクトにぎゅっと魅力が詰まった大邱に、足を延ばして訪れてみるのは、いかがでしょう。


取材・文・写真/桑畑優香
構成/露木桃子
 

 

 

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